2019年08月21日

ブロムシュテット、シュターツカペレ・ドレスデンによるライヴ・レア音源


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ヘンスラー・プロフィール・レーベルからリリースされたブロムシュテットのライヴ音源で、音質は時代相応という印象だが、客席からの雑音が若干混入しているし演奏終了後の拍手も入っている。

彼らのセッション録音はベートーヴェンの交響曲全集の他にはリヒャルト・シュトラウスの交響詩集、そしてブルックナーの2曲の交響曲が名演の名に恥じない録音だが、ライヴではその他にも多彩なレパートリーを披露していたことを示したアルバムだ。

少なくとも1990年収録のレーガーの『モーツァルトの主題による変奏曲』は彼らの唯一の音源だろう。

シューマンの『4本のホルンとオーケストラのためのコンツェルトシュテュック』は1981年のシンフォニー・コンサートで演奏されたもので、首席奏者だったペーター・ダムの大活躍に彼の健在振りとシュターツカペレでの強い存在感が窺われる。

ウェーバーの『オベロン』序曲は彼らのゼンパーオーパーでのオペラ上演で鍛えた余裕を感じさせるし、ナウマンの『テ・デウム』は滅多に演奏されない作品だが、ドレスデンゆかりの作曲家の作品を甦らせた、生気に満ちた解釈が聴きどころだ。

レーガーの『モーツァルトの主題による変奏曲』は、ピアノ・ソナタ第11番イ長調『トルコ行進曲』の第1楽章変奏曲の主題を使い二重フーガで締めくくったオーケストラ用の作品で、『ヒラーの主題による変奏曲』のような大胆な変容はなく、また規模も小振りだが、テーマのシンプルで優雅な抒情性がブロムシュテットのきめ細かい指示で、作曲家の綴れ織のようなオーケストレーションが再現されている。

シューマンの『コンツェルトシュテュック』の4人のホルン・ソロはペーター・ダム、クラウス・ピーツォンカ、ディーター・パンザ及びヨハネス・フリーメルで、ダムはこの曲を更に20年遡る1961年にコンヴィチュニー指揮、ゲヴァントハウスとも協演していて、その素晴らしいステレオ・セッション録音は最近ベルリン・クラシックスからリリースされた6枚組のペーター・ダム・ホルン演奏集に組み込まれた。

シューマン及びナウマンの録音会場となった旧クルトゥーアパラストは、コングレス用に建設された多目的ホールで、先の大戦によって大破したゼンパーオーパーの修復がまだ続いていた頃は、コンサート・ホールとしても機能していたが、音響的にはお世辞にも良いとは言えなかった。

録音に関しては高いサウンド空間を持つルカ教会が理想的だが、客席数が限定されてしまうのでライヴには不向きだし、ゼンパーオーパーは劇場としてのポリシーによって建設されているので、大編成のオーケストラには響きがデッドになる。

ドレスデンのような世界的音楽都市に今までオーケストラ専用のホールがなかったことは意外だが、大戦前の都市復元に莫大な費用と40年以上の期間を費やしたことを考えれば当然かも知れない。

幸いクルトゥーアパラストは近年殆んど再建に近い大改修を終えて、大オルガンを装備した専用のコンサート・ホールとして甦り、ドレスデン交響楽団のホームになっているので、将来録音会場としても活用されるだろう。

プロフィール・レーベルは過去の歴史的放送用音源を中心に独自のリマスタリングを行って、隠れた名演や興味深いレパートリーをリリースしているが、モノラル、ステレオ録音共に概してマスターの音質や保存状態が良く、入門者が不用意に飛びつくことは避けるべきだが比較的安価であることもメリットになっている。

昨年レーベル開設15周年の記念盤15枚組ボックスも出たが、いくらかマニアックなファン向けの選曲になっている。

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classicalmusic at 12:21コメント(0)ブロムシュテット | ペーター・ダム 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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