2019年03月27日

ロマンティックな感性、ブルーレイ・オーディオで聴くフルニエの無伴奏


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例によってこのセットもレギュラー・フォーマットのCD2枚にブルーレイ・オーディオ1枚の抱き合わせ仕様でリリースされている。

CDに関しては、既に廉価盤からSACDに至るまでリイシューを重ねている音源なので必要なかったと思うのだが・・・。

1960年12月の録音で、バッハの無伴奏チェロ組曲としては最初のステレオ録音だが、良い意味でのロマンティックでスタイリッシュな感性をベースに、比較的自由な表現力を駆使した演奏としては、おそらく最後の名演ではないだろうか。

それはフルニエの奏法、ポルタメントの使用や装飾音の扱い方などに顕著に表れている。

少し後に行われたシュタルケルのマーキュリーへの全曲録音と比較すると、この作品に対する再現へのポリシーの違いに驚かされる。

しかしフルニエのスタイルが古いと決めつけてしまうにはあまりにも豊かな音楽性に溢れているし、節度のある表現の高貴さと生気に満ちた演奏で、バッハ演奏の歴史が辿った頂点に聳えるひとつの解釈だと信じる。

フルニエの演奏を特徴づけるのは、若い頃から爛船Д蹐離廛螢鵐広瓩噺討个譴燭茲Δ鉾爐留藾佞砲澆覆る独特の気品ではないだろうか。

このバッハの場合も、運指法や運弓法、フレージングなどの演奏法も長年の演奏を通して独自のものに到達したと語り、バッハに対する基本的な考えは爐い弔皺里Δ箸いΔ海鉢瓩鬟皀奪函爾砲靴討い拭

そうした彼のバッハ演奏が心技ともに最高の状態で残されたのが、この録音ではないかと思う。

ブルーレイで鑑賞すると、中央に良く纏まった音像から力強くしなやかなチェロの音色が鮮やかに再生される。

考え抜かれたボウイングのテクニックだけでなく、左手の指使いやフルニエの呼吸も生々しく捉えられている。

音場自体はそれほど広くなく残響も控えめでややデッドに聞こえる。

近年のピリオド楽器による録音では会場の残響をフルに採り入れるのが通例だが、これはモダン楽器でのバッハの対位法の声部の独立性を保つためと、低音部の豊かな響きを突出させないための技術的配慮だろう。

初期ステレオ録音のソロ楽器のサンプルとしても高度な鑑賞に堪え得る良質の音源だ。

44ページのライナー・ノーツにはレコーディングとフルニエの演奏についてのエピソード及び全曲の解説が英、独、仏語で掲載されている。

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classicalmusic at 20:03コメント(0)バッハ | フルニエ 

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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