2019年10月19日

ヴィッカーズ全盛期のオペラ・アリア集


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ジョン・ヴィッカーズ(1926-2015)が亡くなる前年に墺プライザーからリリースされた全盛期のオペラ・アリア集で、奇しくも追悼盤になってしまった。

本盤には、1961年のトゥッリオ・セラフィン指揮、ローマ・オペラ座管弦楽団とのイタリア・オペラ・アリアを中心に17曲が収録されている。

この頃のヴィッカーズは同メンバーで第1回目のヴェルディの『オテッロ』をセッション録音していて、そちらの全曲盤もRCAから最近復活した。

彼はやや暗く太い声を持っていて、一般的に明るく輪郭のはっきりした声が求められるイタリア・オペラにはそれほど向いているとは言えないが、良くコントロールされた頭脳的な歌唱は、こうしたアリア集でもその力量が充分に発揮されている。

彼を強力にサポートしているのが指揮者セラフィンで、イタリア式カンタービレの唱法を伝授したのもセラフィン自身と思われる。

また後半のイタリアもの以外の作品でも、美声を駆使するタイプではないにしても、知的でスケールの大きい骨太な表現は舞台上での彼の演技を髣髴とさせるものがある。

前半の12曲は以前RCAからLP盤で出ていた音源をプライザーがCD化したもので、同曲集はVAiミュージックからもリリースされていたが、更に5曲が追加されたこちらのCDをお薦めしたい。

尚トラック13から17はビーチャム、クレンペラー、プレートル、ショルティ及びラインスドルフがそれぞれサポートした1959年から62年にかけての全曲録音からピックアップされたもので総てが良質なステレオ録音になる。

カナダ生まれのテノール、ジョン・ヴィッカーズは1950年代から60年代に全盛期を築いてマリア・カラスの共演者にも抜擢され、国際的な演奏活動を展開した。

筆者は以前当ブログでコリン・デイヴィスがコヴェントガーデンを振ったブリテンの『ピーター・グライムス』について評価したことがある。

朗々と響く声だけでなく演技力も真に迫ったものだったことが記憶に残っていて、また何よりもコヴェントガーデンの底力に圧倒された。

BBC制作による同メンバーでのDVDは現在でも入手可能だ。

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classicalmusic at 12:22コメント(0)セラフィン  

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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