2019年09月10日

セルゲイ・ハチャトゥリァンの鮮烈な個性、噴出するエスニカル・スピリット、シベリウス&ハチャトゥリァン:ヴァオリン協奏曲


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セルゲイ・ハチャトゥリァン(1985年5月5日 - )は、アルメニアのエレバンで生まれたヴァイオリニスト。

2000年、第8回シベリウス国際ヴァイオリン・コンクールにおいて、コンクール史上最年少で優勝し、日本でも知る人ぞ知る高評価を得ている。

彼が最初に録音したヴァイオリン協奏曲は、このディスクに収められたシベリウスとハチャトゥリァン2曲とショスタコーヴィチの2曲で、曲目の選択にも彼の鋭い感性が反映されている。

目下のところ彼が強い意欲を示して取り組んでいるのは、メンデルスゾーンでもなければベートーヴェンやブラームスの協奏曲でもなく、いずれも北方系の作曲家の作品だ。

20代そこそこで既にこれだけ強烈な個性とスタイルを持った演奏家も珍しいが、かと言ってこの曲集ではあくの強さはそれほど感じられず、むしろ特有の透明感のあるヴァイオリンの音色を鮮烈に響かせるテクニックは並外れたものだ。

彼は音楽にエキゾチックな要素が加わったり、民族的な傾向を帯びた作品では水を得た魚のように大胆不敵な演奏を聴かせる。

ここでの2曲はまさに彼の手の内に入っているレパートリーと言えるだろう。

シベリウスでは透き通るような冷たい音色の中に、青白い情念を燃焼させていくような表現が印象的だ。

一方ハチャトゥリァンは彼と同じアルメニア人の作曲家でもあり、血の騒ぐような民族色を前面に出した熱狂的な快演が心地良い。

ちなみにこの曲はダヴィッド・オイストラフに献呈され、作曲家自身の指揮とオイストラフのソロによる1954年のセッションが既に名演として知られているが、ハチャトリャンはテクニックにおいても、また情熱においても前者に迫らんとする堂々たる演奏だ。

エマニュエル・クリヴィヌ率いるシンフォニア・ヴァルソヴィアも緻密で情緒豊かなオーケストラ・パートを再現していて好演だが、ハチャトゥリァンの協奏曲ではもう少し民族色を積極的に強調しても良かったと思う。

録音は2003年7月に行なわれ、音質(24ビット/96KHz)は極めて良好で申し分ない。

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classicalmusic at 13:16コメント(0)シベリウス  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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