2019年05月29日

若き日のフィッシャー=ディースカウ歌唱芸術のエッセンス、PDFファイルによる全歌詞つき


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膨大なレパートリーを持ち、そのすべてを徹底的に解釈し尽くし、完璧な発声で克明に歌いあげたフィッシャー=ディースカウは、ドイツ歌曲史上に巨大な足跡を残した歌い手として有名な存在だった。

精力的に行われたリサイタルのほか、大量のレコーディングも残しており、さらに声楽大作やオペラ、古楽でも大活躍し、一時は指揮まで手掛けていたので、その才能はまさに偉大というほかない。

この11枚組のボックス・セットは、彼の若き日のEMIへのドイツ・リートの録音が網羅されている。

特にドイツ歌曲レコーディングから名唱として評価の高いものがCD10枚に渡って選りすぐられており、シューベルト、シューマン、ブラームス、マーラー、ヴォルフ、R.シュトラウス、レーヴェ、メンデルスゾーン、ワーグナー、リスト、コルネリウスの作品を味わうことができる。

この当セットと並んでドイツ・グラモフォンからもフィッシャー=ディースカウのシューベルト歌曲全集が21枚組のセットでリリースされ、彼の広範囲に及ぶ歌唱芸術のエッセンスを廉価盤でより身近に親しめるようになったことは評価したい。

しかも伴奏の殆どは、ジェラルド・ムーアが息の合った巧妙なサポートを聴かせてくれる。

それは伴奏を芸術の領域に引き上げたとされるムーア自身の至芸でもある。

一方『さすらう若人の歌』をはじめとするマーラーの曲集では、ダニエル・バレンボイムの斬新かつ華麗なピアノも聴き逃せない。

これらの録音は1951年から78年にかけて行われ、リリースされた当初から既に評価の高かったものだ。

何と言ってもフィッシャー=ディースカウの精緻で自由闊達な表現力と若々しい声の魅力が身上だろう。

シューベルトの3大歌曲集の中でも『美しき水車小屋の娘』は彼自身のナレーションによるプロローグとエピローグが付いていて、語り手としての絶妙なエンターテイメントも披露している。

最後のCDでの彼の85歳の誕生記念として公開された2つのインタビューも興味深い。

またこのCDにはPDFファイルによる、セットに収められた総ての曲の歌詞を見る事もできるし、ごく一部を除いて英語対訳が付いているのも良心的だ。

尚このセットにはおそらく流通経路が原因と思われる店舗による大幅な価格差があることも指摘しておく。

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classicalmusic at 00:14コメント(0)F=ディースカウ  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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