2019年06月11日

コンドラシン、コンセルトヘボウ管弦楽団ライヴ(2)、シベリウス交響曲第2番他


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キリル・コンドラシンがコンセルトヘボウ管弦楽団を振ったCD3枚分のライヴ録音集のターラ盤の1枚。

1979年3月1日のシベリウスの交響曲第2番ニ長調及び翌80年11月20日のシューベルトの劇付随音楽『ロザムンデ』から序曲、間奏曲第3番、バレエ音楽第2番を収録している。

当時の彼はまだフィリップスとの継続的な契約に至っていなかったため、遺された音源はコンセルトヘボウとのセッション録音が僅かに1曲、客演時代のライヴを合わせてもCD11枚分に過ぎないが、コンドラシンの典型的な演奏を堪能することができる上に、音質にも恵まれている。

いずれもテンポ設定は比較的速めだが、細密画のように精妙に仕上げた色彩感とオーケストラの重心の低さが、それぞれの作品の音楽美学を手に取るように再現されている。

このライヴもオーケストラの名門コンセルトヘボウの力量を示す充実したサウンドと、コンドラシンによって導かれる絶妙なダイナミズムの変化が聴きどころだ。

ウィンド・セクションの音色が意外に渋いが、アンサンブルの精緻さではヨーロッパでもトップクラスの余裕と貫禄をみせている。

シベリウスでは決して情熱が自由に迸り出るような即興的な演奏ではないが、輪郭のすっきりした造形美がオーケストレーションの立体的な音像を聴かせている。

勿論フィンランドの民族音楽も垣間見ることができるが、それはあくまでもシベリウスの作法のエレメントとしてだろう。

そこにはコンドラシン一流のスコアへの怜悧な読み込みと構成美が感じられ、またシベリウスが交響詩のジャンルで開拓したような映像的でスペクタクルな効果にも不足していない。

終楽章の後半で徐々にクレッシェンドを重ねて緊張感を高めていくクライマックスも感情的ではなく音楽の必然性を感じさせる。

ちなみに同メンバーのシベリウスは第5番のライヴも残されているが、現在このフィリップス盤は入手困難になっている。

シューベルトの『ロザムンデ』の序曲は劇付随音楽としてはむしろ立派過ぎるくらいのシンフォニックなスケール感の中に描かれていて、さながらシューベルトの交響曲の一楽章のようだ。

また名高い間奏曲に聴かれるあざとくないシンプルな抒情の表出も効果的だ。

6曲のうち3曲のみの抜粋版だが一聴の価値はある。

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classicalmusic at 00:02コメント(0)コンドラシン | シベリウス 

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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