2022年07月14日

👍音楽的にバランスのとれたリマスタリング☛リヒターの不滅の遺産『ロ短調ミサ』(1961年録音)👏


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



従来の普及盤と比較試聴してみた印象と音質の差を簡単に記したい。

この3枚組のCDセットにはカール・リヒターの指揮するバッハの『ロ短調ミサ』及びカンタータ第147番『心と口と行いと生活』の2曲が収録されている。

どちらも1961年のセッションで、オリジナル・マスターの質自体が優れているために劇的な変化とは言えないが、今回のリマスタリングのメリットは明瞭に感知できる。

全体的な音場がやや広がりそれぞれの楽器やコーラスの解像度が高まった結果、音像がより立体的になってステレオ録音の効果が従来のCDを上回っている。

初期のステレオ録音ということもあって、これまでのCDではこうした大編成の楽曲の総奏部分になるとコーラスとオーケストラが渾然一体となって、ひとつの音塊のように再生されていたものが、ここでは各楽器間並びにコーラスの各パートの独立性も明確になっているし、定位も保たれている。

高音の伸びも良くなっているが、特定の音域が突出することのない、バランスのとれた非常に音楽的なリマスタリングであるように思える。

リマスタリングに関しては、どういったテクニックを使ったかは明記されていないが、テクニック以上にエンジニアのその演奏に対するポリシーが一貫していることが望ましい。

またこうした歴史的な古い音源には常に音質改善のための試行錯誤が不可欠だろう。

その意味でこのシリーズのリマスタリングは成功していると言える。

いたずらにSACD化して価格を吊り上げるよりも、レギュラーCDフォーマットでの改善の余地を示した努力を評価したい。

リヒターによる『ロ短調ミサ』には、ほかにも1969年5月に東京文化会館で行われた来日公演時の実況録音盤に、その4カ月後の1969年9月、クロスター教会で収録された映像作品など、いくつものすぐれた演奏内容が存在する。

いずれもリヒターのバッハ演奏特有の、そのあまりにも厳しく美しい佇まいに抗いがたい魅力が共通するなか、やはり最終的には、この1961年盤に行き着いてしまう。

まさに半世紀以上の時を経てなお、不滅の遺産として特別の輝きを放ち続けている。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 22:44コメント(0)バッハ | リヒター 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ