2019年09月16日

ヴェンツ、ムジカ・アド・レーヌムによるクヴァンツ作品集


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アヒム・クヴァンツの作品集になり、ドレスデンと後のベルリン時代の協奏曲4曲が収録されている。

ヴェンツとムジカ・アド・レーヌムは快速のテンポでクヴァンツのヴィルトゥオジティを前面に出した軽快で屈託のないイタリアン・バロック・スタイルを強調している。

テンポ設定に関してヴェンツはアメリカの季刊誌『トラヴェルソ』に寄稿したエッセイの中で、楽譜に記されたアレグロやアダージョなどの速度表示はあくまでも相対的なものであることを認めながら、拍子記号や記譜法からその作品の求める演奏速度を割り出すことが可能だと主張している。

またメルツェルに先立って1696年にはフランスでエチエンヌ・ルリエが既にメトロノームを開発していて、当時の音楽家のテンポ感覚が決して悠長なものではなかったと仮定している。

もともと一介の辻音楽家にも等しかったクヴァンツは、トラヴェルソを趣味としてこよなく愛したフリードリッヒ大王にその演奏の技量を認められて大王の個人教授になるという幸運に恵まれた。

以来彼は宮廷演奏家の中でも最も高額の2000タラーの年俸を受けていた。

これは同じ宮廷に奉職していたバッハの次男でチェンバリストのカール・フィリップ・エマヌエル・バッハの7倍に当たる。

それはクヴァンツ一流の社交術の成果でもあっただろう。

しかしクヴァンツの音楽は既にオールド・ファッションになりつつあったために、それを理想として信望していた大王のベルリン宮廷は皮肉にもヨーロッパの宮廷では音楽的な大きな遅れをとってしまうことになる。

ヴェンツとムジカ・アド・レーヌムはこの演奏に当たってベルリンとゲッティンゲンの図書館からの手稿譜を採用している。

録音は1992年で、この時期彼らが契約していたヴァンガード・レーベルからのリリースになる。

オランダ、デルフトのオウド・カトリック教会でのセッションになり、潤沢な残響を含んでいるが鮮明な音質で臨場感にも不足していない。

ちなみにアンサンブルのメンバー全員の使用楽器がライナー・ノーツに明記されているが、トラヴェルソについてはパランカ、オーボエはデンナー・モデルに統一されている。

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classicalmusic at 12:18コメント(0)ヴェンツ | クヴァンツ 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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