2019年10月13日

ヴェンツの新録音、ルーマンの12曲のフルート・ソナタ集


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トラヴェルソ奏者イェド・ヴェンツと創設以来長期間に亘って演奏活動を続けているオランダのピリオド・アンサンブル、ムジカ・アド・レーヌムの2人のメンバー、チェロのヨブ・テル・ハール及びチェンバロのミヒャエル・ボルクシュテーデによるユーハン・ヘルミク・ルーマン(1694-1758)作曲の12曲のフルート・ソナタ集で、ブリリアントからの2枚組の新譜になる。

ルーマンはストックホルムの宮廷楽壇で活躍したスウェーデン人の作曲家だが、作風は彼のロンドンを始めとするヨーロッパ諸国での研鑽を活かした、当時のインターナショナルな音楽観が反映されていて、こうした室内楽ではイタリア趣味とその様式を踏襲している。

トラヴェルソと低音の2声部で書かれ、このディスクではチェロとチェンバロの左手で低音部を重複させ、右手が和声を補う即興演奏になる。

ルーマンのロンドン留学時代にはアルカンジェロ・コレッリのリバイバル旋風が吹き荒れていて、イタリア風のシンプルなスタイルと華やかな演奏効果を狙った作品が持て囃された。

この曲集でもヴァイオリン・ソナタを髣髴とさせる技巧的なパッセージが随所に使われていて、ワン・キー・トラヴェルソでの演奏にはかなり高度なテクニックが求められる。

ヴェンツはかつてロカテッリのフルート・ソナタ集でその悪魔的な超絶技巧を披露したが、ここでは低いピッチを使用していることもあって、三者の息の合った流麗で屈託のないアンサンブルが秀逸だ。

当初ライセンス・リイシュー音源の廉価盤販売が専門だったオランダのブリリアント・レーベルは、ここ数年独自の企画によるオリジナル録音を次々にリリースするようになった。

その自由な選曲や演奏のレベルの高さ、音質の良さでも大手メーカーに迫るものがある。

彼らが力を入れている部門のひとつがバロック音楽で、このCDセットの録音は2014年暮れから2015年の初頭にかけて収録されている。

ルーマンの全12曲のフルート・ソナタ集の非常に優れた演奏集というだけでなく、数少ない選択肢のひとつとして古楽ファンには貴重なサンプルだ。

今回のヴェンツの使用楽器はオランダの名匠シモン・ポラックの手になる4ピース・ワン・キー・タイプのノースト・モデルでピッチはa'=398Hz。

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classicalmusic at 14:09コメント(0)ヴェンツ  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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