2020年01月25日
ケンペ・ファンには嬉しいリイシュー盤バジェット・ボックス、リヒャルト・シュトラウスの交響詩、協奏曲集
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2014年のリヒャルト・シュトラウス生誕150周年記念に合わせてワーナーから3セット計34枚のCDがバジェット価格でリリースされた。
そのうちの9枚組がこの交響詩、協奏曲集で、ちなみに22枚組が10曲のオペラ全曲録音、残りの3枚がカンタータやレアな作品を集めたセットになっている。
使用音源はロンドンのEMIアビ−・ロ−ド・スタジオに眠っていた旧東ドイツ制作のオリジナル・マスターテープで、日本では既に2012年に10枚のシングル・レイヤーSACD化が実現されている。
このボックスでは協奏曲全曲を追加してレギュラー・フォ−マット用にリマスタリングして9枚のCDに収めている。
1999年にも一度リリースされているし、またオランダ・ブリリアント・レ−ベルからもバジェット盤が出ていた。
マスター自体とリマスタリングが異なっていることもあって、音場の広がりと音像の生々しさにかなりの向上が認められる。
また旧盤には組み込まれていなかったオペラ『カプリッチョ』から、ペ−タ−・ダムのホルン・ソロによる間奏曲「月光の音楽」が加わって、よりコンプリートな作品集に仕上がっている。
交響詩集はカラヤン、ベルリン・フィルも全曲集を録音しているが、カラヤンは作品の音響を極限まで洗練させて、非の打ちどころのないような華麗でスペクタクルな一大音像絵巻を聴かせてくれる。
当時のベルリン・フィルに犇めいていたスタ−・プレイヤー達がそれを可能にしていたと言っても過言ではないだろう。
一方ケンペのそれは本来の意味でロマンティックな解釈で、オ−ケストレ−ションの華美な効果を狙ったというより、むしろ内側からの高揚が渦巻くような幻想性を追った文学的な懐の深さと黒光りするような熟練度が感じられる。
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