2020年04月01日

リヒテル初演のプロコフィエフ奇数番号ソナタ


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旧ソ連の音楽界については、かなりその情報が限られていた時期があった。

1915年生まれのスヴャトスラフ・リヒテルについても、第2次世界大戦後しばらくの間は国内と旧東欧で活発な活動をみせ、犖渋紊離螢好鉢瓩覆匹噺討个譴覆ら、旧西側では、レコードを通じてその一端を知るのがほとんどであった。

衝撃的なアメリカ・デビューは1960年だが、初来日は70年になってようやく実現された。

リヒテルは旧西側の大手レコード・メ−カ−にプロコフィエフのピアノ・ソナタを4曲ほど録音している。

いずれも偶数番号、つまり第2、4、6、8番で、これらについてはステレオ・ライヴで残されている。

このディスクは第6番の他に奇数番号の2曲、第7番及び第9番の3曲を収録したレア盤で、リヒテル壮年期の鋭利な解釈と超絶技巧が有無を言わせず聴く者を牽引していく覇気に満ちた演奏が圧倒的だ。

リヒテルはプロコフィエフとも個人的な交流があったので、作曲家自身の作品に対する解釈や思い入れも十分に理解していたことが想像される。

実際ここに収録された第7番変ロ長調と第9番ハ長調はリヒテルがそれぞれ1943年と1951年にモスクワで初演している。

特に後者はプロコフィエフからリヒテルへ献呈された作品になるが、その信頼感はこの演奏も立証している。

第6、7、8番は第2次世界大戦中に作曲されたために戦争ソナタのニックネームで呼ばれている。

ちなみに第6番はプロコフィエフ自身、第8番はギレリスがそれぞれ初演を果たしている。

確かに如何にも人工的な構築性と弾丸を撃ち込むようなリズムは戦闘をイメージさせている。

ただし録音状態は時代相応をやや下回るもので、ノイズはごく僅かでリマスタリング効果も良好だが、音源にかなりのばらつきが感じられる。

特に前半の2曲ではピアノの音質、音色がアップライトピアノ程度にしか聞こえないのが残念だ。

収録年は第7番が1958年、他の2曲は1956年で、最初の2曲は演奏終了後に拍手が入ったライヴ、第9番はメロディア音源のセッションだろう。

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classicalmusic at 11:40コメント(0)プロコフィエフ | リヒテル 

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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