2020年05月27日

コンドラシン、コンセルトヘボウ・ライヴの8枚からブラームス、メンデルスゾーン


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ブラームスの交響曲第1番は1980年2月29日、カップリングされたメンデルスゾーンの交響曲第4番『イタリア』が1979年11月17日のそれぞれアムステルダムにおけるライヴ録音。

当時のコンドラシンとコンセルトヘボウ管弦楽団の強い絆を髣髴とさせる気迫に満ちた演奏だが、どちらも熱演というよりむしろ様式に則った堅実な解釈が聴きどころだろう。

ブラームス冒頭のティンパニの連打も抑制され、ひとつの楽章を突出させることなく全体の均整をとるサウンドがかえって荘重な音楽を醸し出している。

第2楽章でのヴァイオリン・ソロはコンサート・マスターのヘルマン・クレバースで、同メンバーによる『シェエラザード』同様ここでも高貴な抒情を湛えた奏法が美しい。

終楽章も上に流されることなく、堅牢な古典的形式感が保たれたスタイリッシュな安定感がある。

メンデルスゾーンでも血気にはやる演奏ではなく、いくらかクールでコンセルトヘボウのアンサンブルの確実さと作品の起承転結をわきまえた再現が特徴的だ。

第2楽章アンダンテのカンタービレも他の楽章との調和を考慮した表現だし、終楽章サルタレッロでも疾走することなくコントラストを聴かせる頭脳的な采配が如何にもコンドラシンらしい。

キリル・コンドラシン(1914-1981)はオランダ亡命以前からコンセルトヘボウ管弦楽団に頻繁に客演していた。

この一連のライヴ録音は当時の国営オランダ放送協会NOS及び民間下請け業者NOBが共同制作した音源で、地元フィリップスがリリースした9枚のLPを90年代に8枚のCDに再編集したものだ。

しかしフィリップス・レーベル消滅後版権の問題からか残念ながら総て製造中止の憂き目に遭っている。

そのため購入にはプレミアム価格を覚悟しなければならない。

演奏の充実度からしても是非復活を望みたいシリーズだ。客席がオーケストラの背後にも設置されているコンセルトヘボウの会場の弱点で、時として客席からの咳払いがダイレクトに捉えられているが、音質は充分鮮明で鑑賞に不都合はない。

尚この8枚に収録されなかった同メンバーによる更にCD3枚分の音源は仏ターラ・レーベルから現在でも入手可能だ。

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classicalmusic at 17:33コメント(0)コンドラシン | ブラームス 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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