2020年06月13日

コンドラシン、コンセルトヘボウ・ライヴよりラヴェル及びガーシュウィン


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ラテン系作曲家の作品でコンドラシンが殆んど唯一頻繁に採り上げたのがラヴェルであった。

このディスクには1971年1月4日の『スペイン奇想曲』、1980年11月30日の『ラ・ヴァルス』、1979年3月11日の左手のためのピアノ協奏曲、1978年6月17日のソロ・ヴァイオリンとオーケストラのための『ツィガーヌ』及びガーシュウィンの『パリのアメリカ人』が収録されている。

ラヴェルでは流石に滾るようなラテン気質の表出というわけにはいかないが、どちらかと言えばクールながら芯のある演奏で、新古典主義らしい形式感の中に綾模様のように織り込まれたオーケストレーションの妙味を聴かせている。

ここでのソリスト、ピアノのダニエル・ワイエンベルクとヴァイオリンのヘルマン・クレバースはどちらもオランダ人で、前者はフランス物に造詣が深いだけあってラヴェルの音楽的センス、粋なジャズのリズムや陰翳、またスペクタクルな効果を熟知した演奏が冴えている。

一方『ツィガーヌ』では著名なソリストを外部から招聘するのではなく、コンセルトヘボウの当時のコンサート・マスター、ヘルマン・クレバースを起用している。

自前のメンバーで総てのプログラムをカバーできるオーケストラの水準の高さが示されているが、この難曲を鮮やかなボウイングと豊かな表現力で弾き切るクレバースの実力も聴きどころだ。

彼は同メンバーによる唯一のセッション『シェエラザード』でも印象的なソロを披露している。

最後の『パリのアメリカ人』は言ってみればアンコール用の小品で、彼らにとっては際物だ。

コンセルトヘボウ管弦楽団はこうした砕けたレパートリーではやや乗り切れない生真面目さが常にあって、もう少し羽目を外す遊び心が欲しいところだ。

コンドラシンの纏め方もかなりスコアに律儀で、中間部のカンタービレは良く歌わせている。

例えばクラクションの音などは突出しないように抑制され、あくまでもオーケストラのサウンドの一部として扱われている。

このあたりは意見が分かれるところかも知れない。

音質はいずれも良好なステレオ・ライヴで、会場になったコンセルトヘボウの雰囲気を良く伝えている。

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classicalmusic at 13:33コメント(0)コンドラシン | ワイセンベルク 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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