2020年07月20日

ヴェルサイユ・ピッチ採用の風格のある典雅な趣、エガーのバッハ管弦楽組曲


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リチャード・エガー率いるアカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージックによる2013年録音で、レギュラー・フォーマットながら音質の良さが印象に残る。

その前年にはやはりピリオド・アンサンブルのクイケン兄弟とラ・プティツト・バンドが二度目のバッハの管弦楽組曲全曲を収録していたので聴き比べてみたが、音質ではエガー盤が優っている。

それぞれの楽器の分離状態が鮮明で、音色も瑞々しい。

またエガーの使用ピッチがa'=392Hzのいわゆるヴェルサイユ・ピッチであるために、それほどテンポ感は変わらないのに、より風格のある典雅な趣が醸し出されている。

クイケンの方はほぼ半音高いa'=415で、更にリピートや特に必要ないと思われる装飾音をかなり省略してスマートさを出しているが、この点ではエガーはバッハの原典を遵守しているようだ。

そのためにクイケン盤では4曲の演奏時間を合わせても79分余りで1枚のCDに収めているが、エガー盤は94分ほどで2枚組になっている。

一般にバッハの時代のピッチは多様を極めていて、教会における宗教曲の演奏ではオルガンのピッチに合わせることが要求されたし、宮廷での室内楽では合わせる管楽器の調律や音色を生かすために、かなり自由な選択肢があったらしい。

特にヴェルサイユやバッハが晩年に訪れたプロイセンの宮廷では低いピッチが好まれたらしく、エガーもこうした点に着目しているようだ。

尚オーケストラのメンバーはライナーノーツに明記されているが、弦楽は1パート1人で通奏低音にコントラバスとエガー自身のチェンバロが加わる6名が基本で、曲に応じてトラヴェルソ、ファゴット各1名、オーボエ及びトランペットが3名ずつ、ティンパニ1人という編成になる。

コンサート・マスターで第1ヴァイオリンはパヴロ・ベズノシュークで、使用楽器はアントワープの製作者マトゥイス・ホフマンスの手になる1676年のオリジナル、第二番ロ短調で華麗なトラヴェルソ・ソロを演奏するベテラン女流レイチェル・ブラウンは1725年のシェーラー・モデルを使っている。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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