2020年10月16日

ほとんどが初出になるシェリングの放送用セッション録音による協奏曲集がボックスで登場!


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品格ある解釈でドイツ音楽の演奏を中心に圧倒的な人気と敬意を集めるヘンリク・シェリング[1918-1988]。

南西ドイツ放送(SWR)のアーカイヴより、放送用にセッション録音された協奏曲CD5枚分が一挙登場した。

しかも、かつてバーデン=バーデンのモーツァルト録音集でCD化されたK.216以外は全て初発売という嬉しい内容だ。

さらに、オリジナルマスターテープより今回のリリースのために全て新たにマスタリングが行われており、シェリング本来の艶のある響きを楽しむことが出来る。

収録されたレパートリーは、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスといった彼が最も評価されたスタンダードな名曲に加え、スクロヴァチェフスキと共に深い共感を持って臨んだ同郷ポーランドのシマノフスキや、晩年に岩城宏之と共演したシベリウスなど。

巨匠の深い音楽性と幅広い表現力を満喫できる、ファン垂涎のボックスである。

戦後のドイツ放送局が制作したラジオ放送用音源は、モノラル録音でも音質はかなり手堅く、裏切られることはまずない。

この南西ドイツ放送局SWRのシェリング協奏曲集も同様で、予想していた以上の音質とリマスタリング効果が得られているし、1970年代以降の録音はステレオというのも嬉しいところだ。

確かに5枚組CDのうちステレオ録音はシューマン、モーツァルト偽作のニ長調、シベリウス及びシマノフスキの4曲のみだが、他のモノラル録音も充分に鑑賞に堪える仕上がりになっている。

1960年代初頭までの音源は、オーケストラがややこもり気味で、またブラームスでは第3楽章に一瞬音飛びが聞かれる。

それでもシェリングのソロは明瞭で、彼の張りのある艶やかな音色は最良に生かされている。

ただしこのセットは彼のSWRへの網羅的な演奏集ではない。

何故小出しにするのか分からないが、既にリリース済みの2枚とは曲目が異なっているのは有り難い。

シェリングのレバートリーに関してはドイツの三大B、つまりバッハ、ベートーヴェン、ブラームスが生涯に亘って演奏し続けた骨子になっている。

この協奏曲集でも3人の作曲家のそれぞれの協奏曲を堪能することができるし、また後に大手レコード・メーカーに入れ直した演奏と比較するのも一興だろう。

例えばバッハはその後の無伴奏全曲録音に至る過渡期的な解釈で、その間シェリング自身もかなり研鑽を積んだことが想像される。

また母国ポーランドのシマノフスキの第2番はヤン・クレンツ、バンベルク交響楽団と録音したのが1972年なので、こちらのスクロヴァチェフスキとの共演の方が後の録音(1978年)ということになる。

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classicalmusic at 12:36コメント(0)シェリング  

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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