2022年06月17日
スーク唯一のモーツァルト初期ヴァイオリン・ソナタ集👉愛らしく軽い曲趣が特徴🎼
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モーツァルトの初期のヴァイオリン・ソナタ7曲を収録したディスク。
チェンバロがズザナ・ルージチコヴァー、そして第6番、第8番及び第10番にはペトロ・ヘイニーのヴィオラ・ダ・ガンバが加わってバス・パートをチェンバロの左手と重ねている。
録音は1990年にプラハのドモヴィーナ・スタジオで行われ、チェコ・スプラフォンからリリースされたCDの方は既に廃盤になっているが、幸いMP3で鑑賞できる。
音質は極めて良好で、スークの美音を生かした流麗なソロとルージチコヴァーの軽やかなチェンバロの音色が繊細に再生される。
彼女が弾いているのはモダン・チェンバロだが、音量は控えめで、高音のきらびやかな音はそれほど金属的ではないので耳障りではない。
スークはモーツァルトのヴァイオリン協奏曲に関しては全曲録音しているが、ソナタはこの1枚しかレコーディングの機会に恵まれなかったようだ。
ヘイニーのヴィオラ・ダ・ガンバも含めてアンサンブルは緊密で、さりげなく巧みな連携プレイが保たれているのに好感が持てる。
モーツァルトの初期のヴァイオリン・ソナタは、ヴァイオリンのオブリガートが付いた鍵盤楽器のためのソナタという、このピリオド独自のジャンルである。
後期のソナタのようなソロ・ヴァイオリンが主導権を握る形態ではなく、むしろヴァイオリンがしばしば伴奏に回る、
愛らしく軽い曲趣が特徴だろう。
後の大作に比べればシンプルな印象を受けるが、多分にギャラント様式特有の装飾豊かな華やかさも感じられる。
こうした作品は一流どころのヴァイオリニストがあまり演奏しないので、サンプルが殆ど見当たらない貴重なセッションに違いない。
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