2021年04月19日

リヒテルがこき下ろすほど酷い演奏ではない巨匠4人の協演、ベートーヴェン:トリプル・コンチェルト


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筆者としてはカラヤン、リヒテル、オイストラフ、ロストロポーヴィチという巨匠4人の協演が決して失敗だったとは思わない。

むしろ音楽は生き生きしてベートーヴェンのオーケストレーションの醍醐味も味わうことができる。

彼ら1人1人のスタンドプレイで終わるのではなく、それぞれが抑制しながら堅実なアンサンブルを聴かせてくれる。

そのうえでの名人芸が、曲中にちりばめられている魅力的なセッションだ。

その音楽性、集中力の高さと表現力の豊かさは流石だ。

ここで一目置きたいのはカラヤンのサポートだ。

他の演奏者による録音も何組か聴き比べてみたが、この作品のオーケストラ・パートの充実感を示せた指揮者は意外に少ない。

3人のソリストを引き立てることは勿論だが、3つの楽章の特徴を巧みに掴んで構成し、終楽章アッラ・ポラッカで壮大な効果を上げるようなサウンドを創り上げている。

このセッションでリヒテルがカラヤンと気まずい関係になったことは、本人の証言で間違いない。

でも出来上がったテイクはなかなかどうして素晴らしいものだし、リヒテル自身もカラヤンのこうした才能を否定していたわけではないだろう。

リヒテルはモンサンジョンが制作したドキュメンタリー映画の中で、ベートーヴェンのトリプル・コンチェルトは酷い出来だったと証言している。

このエピソードはまた、ユーリー・ボリソフの『リヒテルは語る』の中でも「確かに恨みを抱いていた。そう、カラヤンにだ。三重協奏曲でね。もっと練習すべきなのに、写真撮影に移ろうと言い出した!まったく正気の沙汰じゃないよ…」と書かれている。

カラヤンには二つ返事で従うロストロポーヴィチの態度を苦々しく思いながら、オイストラフとは良好な関係を保っていたようだ。

しかしながら4人の巨匠のキャスティングは、この演奏を聴く限り成功している。

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classicalmusic at 10:46コメント(0)ベートーヴェン | カラヤン 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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