2022年03月14日

生涯をバッハに捧げた人の演奏がここにある、ヴァルヒャのオルガン音楽集大成


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ヘルムート・ヴァルヒャは生涯にバッハのオルガン音楽全曲録音を2度行った。

その第1回目のモノラル盤も10枚組のCDでメンブランからリリースされている。

こちらのセットは1956年から1971年にかけてオランダ、アルクマールの聖ラウレンス教会シュニットガーとフランス、ストラスブールのサン・ピエール・ル・ジューヌ教会のジルパーマンというバロックを代表する名匠が制作した歴史的な大オルガンを使用したステレオ録音になる。

この全集には楽器指定のないバッハ未完の遺作『フーガの技法』全曲も含まれている。

歴史的な名器を弾いてはいるが、その鋭くて明るい音色は20世紀中頃のオルガン復興運動の美意識を反映したものだ。

20世紀初頭の新即物主義の風潮を反映した演奏は、安定したテンポとリズム感、各声部の明晰な描き分けや力強いサウンドを特徴とする。

ヴァルヒャの演奏の特徴と言えば、バッハの対位法の音楽的構造を手に取るように聴かせることだろう。

そのために雰囲気に流されような感情移入は避け、どこまでも楽譜を忠実に再現するという地道な表現手段に腐心している。

しかしそこから浮かび上がる音楽の透明性と、あらゆる楽器の王者たるオルガンを扱う情熱が強く感じられる。

また楽曲に対するバッハ特有の構築性の再現は他のどのオルガニストよりも優れている。

大曲になればなるほど、彼の演奏は聴く者の前に忽然と大伽藍が現れるような超自然的な感動を呼び起こす。

そこにバッハの音楽の深遠さとヴァルヒャ自身が到達し得た境地を垣間見る思いがする。

ヴァルヒャ(1907-1991)はバッハ縁のライプツィヒ生まれ。

同地の音楽院で伝説的な名カントル、ラミーンの指導を受けるが16歳で失明。

しかし、その翌年オルガニストとしてデビュー、聖トーマス教会のオルガニストを経て、(旧)西ドイツで教会オルガニストとして活躍。

とりわけバッハ演奏の優れた解釈者として名声を博した。

これはそんなヴァルヒャの芸術を知る好個なアルバムである。

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classicalmusic at 05:53コメント(0)バッハ | ヴァルヒャ 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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