2021年08月03日

チェルクェッティ唯一のセッション録音、ポンキエッリ『ラ・ジョコンダ』


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1957年の録音だが、逸早くステレオ・レコーディングを取り入れたデッカのオペラ全曲盤シリーズのひとつで、かなりクリアーな音質が得られている。

キャスティングは当時デッカと契約していた歌唱力、人気共に絶頂にあったオールスター・キャストで、絢爛たる声の饗宴という意味でも現在では望めないようなセッションになっている。

ラ・ジョコンダは当時の新星ドラマティック・ソプラノ、アニタ・チェルクェッティで、しかも彼女が参加した唯一のセッション録音だ。

チェルクェッティはその翌年、マリア・カラスがローマ歌劇場で歌った『ノルマ』で第1幕を終えたところで突然キャンセルしたために、第2幕以降を歌い継いで実力を認められている。

レパートリーは16曲ほど持っていて、ライヴ録音全曲盤は13セットがリリースされているが、彼女自身はわずか29歳で健康上の理由で引退してしまった。

やや硬質だが輪郭のくっきりした声質は、ドラマティックな役柄に相応しい。

『ラ・ジョコンダ』の名盤と言えば、やはりマリア・カラス、ジャンニ・ポッジ、パオロ・シルヴェーリ、ジュリオ・ネーリがヴォットーの指揮で録音した1952年のEMI盤が捨てがたい魅力を持っている。

但しモノラル録音で今一つこのオペラの色彩感や舞台を髣髴とさせる臨場感に欠けている。

またエンツォ・グリマルドを歌うポッジは、確かにライヴで聴けばその大音声に驚いただろうが、CDで鑑賞すると緊張感に欠けて聞こえる。

そうした点で、こちらはデル・モナコのいやがうえにも白熱した緊張感を創り上げる劇的な歌唱に加えて、バスティアニーニの狡猾で性格的なバルナバ、重厚なシエピの演じる悪役アルヴィーゼ、更に熟練のシミオナートのラウラが加わって、暗いストーリーに豪華な花を添えている。

フィレンツェ五月祭管弦楽団を指揮するジャナンドレア・ガヴァッツェーニも流石にイタリア・オペラを知り尽くした人だけに、要所要所を効果的に表現しながら、歌手たちを思いきり歌わせている。

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classicalmusic at 16:57コメント(0) 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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