2021年10月09日

バウマン&アーノンクールによるピリオド楽器によるモーツァルトのホルン協奏曲集


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1973年の録音をハイブリッドSACD化したもので、SACDで聴けばより鮮烈な音質で鑑賞できる。

このディスクの特徴はソロのヘルマン・バウマンを始めとしてウィーン・コンツェントゥス・ムジクスの全員がピリオド楽器を使用し、ピリオド奏法で演奏していることで、モーツッァルトの時代に聴かれたであろうサウンドと音楽的な趣味が再現されている。

指揮するアーノンクールはオーケストラにある程度の抑制をかけながら、ロココ風の軽快な音楽を心掛けている。

彼らはバロック音楽蘇生の黎明期に貢献した最初期のピリオド・アンサンブルで、その意味では老舗の風格を持っている。

弦楽器は総てガット弦を使い、ヴィブラートをかけない、よりストレート弾き方はそれまでのモーツァルトの音楽からはイメージできない響きがあった。

一方ホルンはバルブ機能のない、管を巻いただけのナチュラル・ホルンで、伝統的には領主たちが狩りの時に森林で合図を送っていたものだ。

しかし楽曲に応用するには倍音とベルに手を入れて調節するゲシュトップ奏法に加えて、微妙な圧力の相違を唇の変化でスケールを創るという至難の業が要求される。

倍音だけでは高音になると平均律とは振動数の差が生じるために、調子外れに聴こえてくるので、こうした現象をコントロールしながら、音楽性を保つのは容易ではない。

しかしバウマンの表現は流石に巧い。

また倍音が豊富だと勢い音が割れやすいが、うまく使えば彼のように野趣豊かで力強い演奏効果が得られる。

その高音の透明感、まるで歌をうたっているかのような自然な演奏、そしてオーケストラ埋もれない個性を繰り広げており、現在に至るまで、この演奏を凌ぐ盤は存在していない。

ちなみにバウマンは、この録音の十年後にモダン・フレンチホルンを使った同曲集を、ピンカス・ズーカーマン指揮、セント・ポール室内管弦楽団とも録音している。

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classicalmusic at 13:43コメント(0)モーツァルト | アーノンクール 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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