2021年12月15日

巨匠ハンス・シュミット=イッセルシュテット、ブラームス生誕の地ハンブルクから質実剛健なドイツ的スタイルを伝える本場物


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質実剛健なドイツ的スタイルで知られる巨匠、ハンス・シュミット=イッセルシュテット(1900-1973)の代表的名演。

並みいる大家の存在、覇を競う名指揮者群像のなかにあって、ベートーヴェンの交響曲及びピアノ協奏曲全集(ピアノはバックハウス)をウィーン・フィル(戦後初の同オケの全集)と録音したのは先に述べた通り。

第2次世界大戦後に北西ドイツ放送交響楽団(1956年から北ドイツ放送交響楽団)の設立を任され、1971年までその任に当たり、このオーケストラの地盤を固めただけでなく、ドイツ有数のオーケストラの一つとしての名声を獲得させるのに成功した。

特にブラームスの作品は、シュミット=イッセルシュテットの得意のレパートリーの一つであり、ここに収録された北ドイツ放送交響楽団との交響曲全集も、名演奏の誉れの高いものである。

付属的にハイドンの主題による変奏曲や大学祝典序曲、運命の歌、デッカによってセッション録音された7曲のハンガリー舞曲が組み合わされているが、悲劇的序曲は収録されていない。

また、交響曲第1番は1967年の録音ながらモノラル方式での収録である。

ハイドンの主題による変奏曲も、1962年の録音ながらモノラルでの収録だが、疑似ステレオ化されている。

その演奏は、往年の名匠たちのような大言壮語な演奏ではなく、音楽の流れを損なわないような自然体を貫く。

しかし、メリハリをつけるところはしっかりつけているので、音楽の印象がぼやけることはない。

疑似ステレオ化された交響曲第1番とハイドンの主題による変奏曲は、少々不自然な音響が感興を削ぐが、シュミット=イッセルシュテットの芸風の真っ当さは味わえる。

交響曲第2番と第3番はライヴ録音ならではの高揚感があるものの、シュミット=イッセルシュテットが暴走しないように目を光らせており、しっかり格調を保っている。

特に第3番は憂愁の響きをしつこく追いかけるのではなく、比較的あっさりと流すことによって微妙なコクを作り出しているのが印象的。

大学祝典序曲は、シュミット=イッセルシュテットのおおらかな芸風と曲想がマッチして楽しい演奏に仕上がっている。

交響曲第4番は亡くなる1週間ほど前の演奏ということで、彼の最後のステージでの演奏を収録したものになる。

この頃には、このオーケストラの名誉指揮者となっていたが、シュミット=イッセルシュテットの一挙手一投足にしっかりついていくような緊張感があり、何ら特別なことをしていないにもかかわらず、じわじわと感動させる魅力を放っている。

ハンガリー舞曲も、チームワークで作る音楽の美しさを考えさせる演奏だ。

運命の歌は、オーケストラ付属の合唱団との1971年の録音だが、オーケストラと合唱が混然一体となり、よく練り上げられた音楽に仕上がっている。

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classicalmusic at 11:33コメント(0)ブラームス  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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