2022年01月04日

デ・ロス・アンヘレスの透明感のある声質がSACDで素晴らしく再生されるショーソンの透明な憧憬とカントルーブのエスプリ


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デ・ロス・アンヘレスが1969年にパリでレコーディングしたふたつのフランスの作曲家の作品が、SACDで復活した。

どちらもオーケストラの伴奏付きでジャン=ピエール・ジャキャ指揮コンセール・ラムルー管弦楽団とのコラボになる。

デ・ロス・アンヘレスの透明感のある声質が素晴らしく再生される。

ショーソンもカントルーブも非常に凝った、また気の利いたオーケストレーションを施していて、コンセール・ラムルーもジャキャの求める陰翳深い情緒を良く表現している。

ただしこの時代のEMIの録音は最良のものとは言えない。

オーケストラの解像度は思ったほどではなかった。

これはマスター・テープの音質だから致し方ないだろう。

『海と愛の詩』はモーリス・ブショルの洗練された高踏的な詩にショーソンの天才が花開かせた歌曲だが、デ・ロス・アンヘレスの輪郭のはっきりした、迸るような歌声と繊細な表現が鑑賞者を別世界にいざなってくれる。

ソロを支える管弦楽も決して重くなり過ぎず、移ろうような明暗と水の感触を髣髴とさせる。

この作品の最も優れた演奏といえる。

一方『オーヴェルニュの歌』はカントルーブの採譜と編曲になる民謡集だが、こちらでの彼女はエスプリに満ちた機知と、蝶のように軽快な飛翔、またララバイでは慈愛に溢れる歌唱を聴かせてくれる。

尚このディスクには9曲のみがピックアップされているが、EMIイコン・シリーズの7枚組では同メンバーによる24曲が組み込まれている。

彼女はバルセロナ出身のスペイン人だが、地元のサルスエラやスペイン歌曲は勿論、モーツァルトやイタリア・オペラの主要作品からドイツ・リートにまでレパートリーを持っていた。

ジェラルド・ムーアの引退コンサートにシュヴァルツコップ、フィッシャー=ディースカウと共に参加したことも記憶に新しい。

しかしフランス・オペラや歌曲、宗教曲にも驚くべき才能を発揮した。

彼女の歌ったフランス・オペラを試みに挙げてみると、ビーチャムとの『カルメン』、クリュイタンスとの『ペレアスとメリザンド』『ファウスト』『ホフマン物語』宗教曲ではフォーレの『レクイエム』、プレートルとの『ヴェルテル』歌曲にもラヴェルの『シェエラザード』『ギリシャの歌』などがあり、いずれも名演の名に恥じない録音だ。

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classicalmusic at 17:32コメント(0)現代音楽  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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