2022年04月15日

アレッサンドリーニのバッハの調性を追究した玄人向けアルバム、小前奏曲&フーガ第2集


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リナルド・アレッサンドリーニはコンチェルト・イタリアーノを率いたピリオド・アンサンブルの指揮者としては、モンテヴェルディのマドリガルの体系的な録音などかなりの枚数のCDをリリースしている。

彼のチェンバリストとしての腕前は既に『ブランデンブルク協奏曲』第5番のソロで披露されている。

チェンバロ・ソロ・アルバムとしては前回のバッハの小プレリュードと小フーガ集を中心とした1枚に続く2枚目になる。

しかも大曲『平均律』ではなく際物を扱ったところに肩透かし的なアイデアが感じられる。

しかし丁寧に弾き込まれた曲集は1曲1曲がバラエティーに富んだ個性を主張している。

このディスクのように幾つかの異なった調性の前奏曲とフーガを注意深く連続させると『平均律』にも劣らない立派なクラヴィーア曲集が出来上がってしまう。

アレッサンドリーニはこうしたところにも着目していると思われる。

今回もいくらか際物的な選曲で、予備知識がないと、取り留めもないアルバムのように見える。

バッハが作曲する際に常に念頭に置いていた調性について研究した1枚であることが理解できる。

当時はそれぞれの調が独自の性格を持っていて、曲想に合った調性が人の感性により強く訴えると考えられていた。

このアルバムではイ短調、ニ短調、ハ短調の3つの調の作品をグループごとに集めているところに特徴がある。

アレッサンドリーニの解釈と演奏は個性的ではないが、普遍的な美しさがある。

ただ調性云々についての考察はいくらか専門的で、どちらかといえば玄人向けのアルバムかも知れない。

今回の使用楽器はJ.D.デュルケンが1745年に製作したオリジナルからコピーしたもので、余韻が長く深みのあるややダークな音色に魅力がある。

バッハは長男フリーデマンを始めとする生徒達のために教育用の作品を少なからず作曲している。

しかしバッハ自身が言った最高の教材は最高の芸術作品でなければならないという言葉を証明するように、こうした小曲にもそれぞれに固有の高い音楽性が備わっていることも確かだ。

a'=400Hz程度の低いピッチを採用しているために豊潤で落ち着いた響きが得られている。

2019年にローマの新アウディトリウムで録音されたもので音質は極めて良好。

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classicalmusic at 06:31コメント(0)バッハ  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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