2022年03月16日

リコーダーの魅力をクラシック・ファン以外の人達にも広めた奏者、ミカラ・ペトリのクリアーで美しいリコーダーの音色


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バロック期における最も重要な作曲家の一人、アルカンジェロ・コレッリ(1653-1713)は新しいヴァイオリン奏法を生み出し、彼の器楽作品は室内楽の歴史に大きな影響力を及ぼした。

これは本当に想像を絶するものであり、彼の作品の写譜はイタリアだけでなくサンクトペテルブルク、ストックホルムなど遠方でも発見されている。

J.S.バッハも彼の作品を研究し、ヴィヴァルディも彼から強く影響を受けている。

彼の作品の中で最も良く知られているのがヴァイオリン・ソナタ「ラ・フォリア」だろう。

これは15世紀末のポルトガル、もしくはスペインを起源にする音楽の形式で、もともとは言葉の意味「狂気」の通り、激しい音楽であったものが、少しずつ憂いを帯びた曲調に変化し、次第に変奏曲形式で演奏することが広まったとされている。

ミカラ・ペトリはこのヴァイオリンのための曲を見事にリコーダーに移し替え、巧みに演奏している。

SACD仕様なのでミカラ・ペトリのクリアーで美しい音色を忠実に捉えたサウンドが魅力の1枚。

伴奏者エスファハーニの軽快なチェンバロも心地良い印象を残している。

彼女はデビュー当時から、いわゆる古楽器奏者とは一線を画した独自の演奏活動を続けたが、勿論古楽を学んだだけあってその解釈はスマートで真っ当なものだ。

コレッリの作品5は12曲ヴァイオリン・ソナタ集だが、18世紀に6曲がトラヴェルソ用に編曲されている。

このアルバムは後半の6曲をリコーダー用に編曲したもので、最後の第12番は華麗なテクニックを披露する『ラ・フォッリーア』のヴァリエーションになる。

ミカラ・ペトリと言えばリコーダーの魅力をクラシック・ファン以外の人達にも広めた奏者である。

フランス・ブリュッヘンがネーデルランドの伝統的な古楽のジャンルでその奏法を開拓したのに対して、彼女はよりモダンなアプローチによって古楽器としてだけでなく、リコーダーの可能性を探った功績が大きいだろう。

日本において幅広い層の人々にリコーダー・ブームを惹き起こしたのがブリュッヘンやリンデなら、そのブームを再燃させたのがデンマークの女流奏者ミカラ・ペトリだろう。

彼女の演奏には特有の華があり、古楽という一種の呪縛からリコーダーを解き放った、自由闊達でかろやかな表現と相俟った洗練された音楽性は、いわゆる古楽器奏者とは常に一線を画してきた。

それだけにジャズ・ピアニスト、キース・ジャレットとの共演や、現代の新作も手掛けている。

彼女の全盛期はフィリップスにレコーディングしていた1970年代後半から1980年代頃までだが、いまだ健在で頼もしい演奏を聴かせてくれるのは有り難い。

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classicalmusic at 12:25コメント(0)コレッリ  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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