2022年04月13日

ベーム・ファン狂喜! 64年のルツェルン音楽祭でのウィーン・フィルとのブル7、完全初出音源! ヒンデミットの『木管とハープのための協奏曲』はベーム唯一の録音


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ルツェルン音楽祭からのライヴ録音で、ヒンデミットの『木管楽器とハープのための協奏曲』は文句なく秀逸な演奏だ。

伊Affettoからのライセンス盤でセブンシーズがリリース (廃盤) したことがあるが、この度ルツェルン音楽祭が保管しているマスター音源からの正規初出となる。

現代音楽にも興味を持っていたベームは、同時代を生きたパウル・ヒンデミット (1895-1963) の作品も大切にしてきた。

ここに収めた『木管とハープのための協奏曲』はベーム唯一の録音。

ウィーン・フィルの首席奏者の巧みな演奏はもちろんのこと、ピタリと合わせるベームのタクトにも脱帽。

この作品はメンデルスゾーンの結婚行進曲が随所に現れる実に楽しくして練りこまれた協奏曲だが、ベームと黄金時代のウィーン・フィルが奏でる演奏に改めて驚かされる。

1970年の収録で多少客席からの咳払いなどの雑音が聴こえるが、ソリスト達とオーケストラの音は鮮明に捉えられていて臨場感にも不足していない。

第一級のオーケストラは協奏曲を演奏する時でも、外部からソリストを呼ばなくても総て自前の楽団員でカバーできるものだ。

当時のウィーン・フィルにはスタープレイヤーがひしめいていて、彼らの腕前と優れた音楽性を充分に満喫できるのが嬉しい。

ベームの指揮は精緻な中にも絶妙な遊び心が感じられて、決して堅物の律義な演奏に留まらないところは流石だ。

このレパートリーに関しては公式のセッション録音が存在しないので、これだけでもこのディスクの価値は俄然高いと言えるだろう。

本演奏でも楽譜に忠実にすべてのアーティキュレーションの細部にまで気を配り、ベームとウィーン・フィルとの強い結びつきを感じさせる。

緊張感を常に持ちながらこの作品を演奏するベームの姿勢、そして絶大な信頼を寄せるウィーン・フィルが一体となりこの上なく美しい響きを生み出している。

問題はブルックナーの交響曲第7番で、ヒンデミットに比較して音質が劣っている。

データを見ると1964年の録音だが、当時既に殆どすべての大手レコード・メーカーがステレオ録音を取り入れていたにも拘らず、ルツェルンではまだモノラルから脱皮していなかった。

また音質もややデッドで潤いに欠けているのも欠点だ。

ブルックナーを鑑賞するにはせめて潤沢な残響が欲しいところだが、ライヴという制限もあって全体的に言って貧しいサウンドと言える。

ベームがライヴに懸ける情熱は伝わってくるし、第2楽章のブラス・セクションで導入される『ワーグナーのための葬送』も聴きどころなので残念だ。

幸い1976年のグラモフォンへの良好なセッション録音が残されているので、この曲に関してはそちらをお薦めしたい。

また、ブックレットには音楽祭のアーカイヴから多くの写真も掲載している。

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classicalmusic at 07:06コメント(0)ベーム | ブルックナー 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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