2022年07月02日

👍学生の頃から惹かれていた安部公房の作品に感じられるシュールレアリスティックな発想💛安部文学の発想のヒントを語ったショートショート集👏


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



安部公房の作品に感じられるシュールレアリスティックな発想は、学生の頃から惹かれていたが、それがどこから来ているものか、この一冊に示されている。

先ず彼は夢を意識下で書き続けている創作ノートとして、作品を書く時の源泉のひとつとしていた。

見た夢をその場で「生け捕り」にするために枕元には常にテープ・レコーダーを常備していた。

しかしまた「睡りと覚醒は対応する両極だが、覚醒も度を過ぎると過集中の状態に陥り、全部の光量を保持できないものらしい。

あふれた光は、周辺に浸透していき、一種の睡眠に近い状態に接近する」とも書いている。

彼の医学者としての考察だろう。

その例が「藤野君のこと」に表れていると思う。

安部氏は戦後間もない頃、北海道旅行の車中である老人の奇怪な話を聞く。

いま北海道ではいたるところでアムダ狩りが行われている。アムダは戦時中、軍が音頭を取って飼育を農家に強制した人間そっくりの動物で、繁殖力が旺盛で食用その他に利用された。

戦後農家は生き残ったアムダを山に放って逃がした。それが野生化して害を与えるようになった。

この話に興奮した安部氏は是非アムダを見たいと思う。

ところがアムダは彼の聞き違いでハムスター、人間にそっくりというのはネズミにそっくりという訛りからの誤解だった。

しかしその誤解が『どれい狩り』の構想を生み、『ウエー』として完成する。

この時も彼の言う覚醒の度が過ぎた過集中の状態で白昼夢を見ていたのではないだろうか。

安部公房(1924‐1993) 東京生れ。東京大学医学部卒。1951(昭和26)年「壁」で芥川賞を受賞。’62年に発表した『砂の女』は読売文学賞を受賞したほか、フランスでは最優秀外国文学賞を受賞。その他、戯曲「友達」で谷崎潤一郎賞、『緑色のストッキング』で読売文学賞を受賞するなど、受賞多数。’73年より演劇集団「安部公房スタジオ」を結成、独自の演劇活動でも知られる。海外での評価も極めて高く、’92(平成4)年にはアメリカ芸術科学アカデミー名誉会員に。’93年急性心不全で急逝。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 11:06コメント(0)書物  

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ