2022年08月13日
📚口伝えから書きとめられた日本最古の歴史書の価値👉『古事記』倉野 憲司 (著)
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天武天皇はそれまでに伝えられていた史実に誤りが混入したまま将来に遺すことに危機を感じ、まずは当時28歳の舎人、稗田阿礼に暗記させたようだ。
巻末の解説によれば、彼は生まれつき聡明で、どんな文でも一見しただけで直ちに口に誦むことができた。
またどんなことでも一度聞いただけで心に忘れることがなかったという天才だった。
しかし天武天皇は崩御し、実際に文章化されたのは元明天皇の時代になってからだった。
稗田阿礼の口述をもとに大朝臣安万侶が書き記した原文は後半部の235ページから347ページに全文掲載されている。
ただしこれは漢文なので、前半はその読み下し文になる。
読み下し文は高校程度の古文の知識があれば十分読めるし理解できる。
また同じページの下段が注釈欄になっているので、分かりにくい古語や成句が現代語で説明されているところは親切な配慮だ。
文字が大きく、行間も広く取ってあるので読み易く、メモを記入することも可能だ。
なおこの古事記には偽書説もあるらしいが、現在偽書説を是認する学者は殆どなく、奈良時代初期の成立という事には疑いがないようだ。
日本文化の源泉として時間をかけて古事記に親しみたい。
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