2022年08月28日
👏華麗ではないが、スウィトナーのセンスの良さを示した堅実な演奏👍シュターツカペレ・ベルリンとのドヴォルザーク:交響曲全集
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ドイチェシャルブラッテンのベルリン・レーベルからリリースされていたセットのリニューアル版で、バジェット価格で復活した。
レコーディングは1977年から81年にかけて当時の東ベルリンのキリスト教会で行われた。
分離状態の良い比較的鮮明な音質で時代相応以上のものだろう。
スラヴの民族的な高揚や抒情の表現を味わいたいのであれば、チェコ・フィルの演奏は欠かせない選択だ。
純粋な絶対音楽としてのドヴォルザークの交響曲全集としてはスウィトナーと手兵シュターツカペレ・ベルリンは魅力的なセットだ。
決して華麗な音色を持ち味としているオーケストラではなく、特にウィンド、ブラス・セクションの音色は素朴と言ってもいいくらいだ。
しかし野暮ったい演奏ではなく、彼らのコラボで鍛錬されたバランスの取れた堅実さとスウィトナーの気の利いた音楽的センスが光っている。
第八番ト長調の第三楽章冒頭の歌心も自然で、これ見よがしの表現がないだけに鮮烈に響いてくるし、終楽章のダイナミズムにも不足していない。
これは第九番ホ短調『新世界より』にも共通していて、聴き古された名曲ながら、彼らは新鮮に聴かせる術を知っている。
また総奏部分では思い切った分厚くパワフルなサウンドを惜しみなく出して迫力も充分だ。
シュターツカペレ・ベルリンはシュターツカペレ・ドレスデンと並んで旧東ドイツ系のオーケストラの中でも融通の利く柔軟な演奏が特徴だ。
それはシーズン中にはオーケストラ・ピットに入りオペラやオペレッタを伴奏する楽団だからかも知れない。
スウィトナーとのコンビではヴェーバーのオペラ序曲集の1枚も秀逸だ。
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