2022年08月27日

👏これぞ決定盤‼シベリウス生誕150周年記念として2015年に発売されたオッコ・カム&ラハティ響によるシベリウス:交響曲全集


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2011年秋よりラハティ交響楽団の芸術監督に就任したオッコ・カムによるシベリウスの交響曲全集の録音である。

第1弾は、シベリウスの劇付随音楽「テンペスト」や交響詩「タピオラ」を軸とした管弦楽曲集であったが、満を持しての交響曲全集となった。

オッコ・カムは若手指揮者の登竜門と言われたカラヤンコンクールで優勝(1969年)した。

カラヤンによるシベリウスの交響曲全集を録音(DG)する際に、第1番〜第3番の演奏を任されたという輝かしい経歴を有している。

その後、ヘルシンキ・フィルを率いて1982年に来日(当時35歳)を果たしたが、その際のライヴ録音もTDKより発売されているが残念なことに入手難である。

その演奏は、北欧の新世代を代表するような颯爽としたものであったが、そうした芸風は、若干の円熟味を加えつつも本演奏においてもなお健在と言えるだろう。

要所においては強靭な迫力も有しているものの、演奏全体としてはいささかも暑苦しくない、北欧の大自然を彷彿とさせるような清涼感に満ち溢れている。

このような演奏を聴いていると、これぞ本物のシベリウスという気がしてくるから実に不思議だ。

全体としては爽快でフレッシュな息吹を感じさせるような演奏と言える。

それでいてスコアに記された音符のうわべだけをなぞっただけの薄味な演奏にはいささかも陥っていない。

どこをとっても北欧の雄大な大自然を彷彿とさせるような豊かな情感に満ち溢れているのが素晴らしい。

ドラマティックで聴かせどころのツボを心得た演出巧者ぶりも心憎いばかりであり、あらためてオッコ・カムの類稀なる才能を感じさせられたところだ。

いずれにしても、本盤の演奏は、今や北欧を代表する円熟の大指揮者となったオッコ・カムによる清新さを感じさせる名演である。

そして、本盤で素晴らしいのは、マルチチャンネル付きのSACDによる極上の高音質録音である。

特に、弦楽器の最弱音の再現には、かかる臨場感溢れる高音質は大きなアドバンテージであり、本盤の価値を高めるのに大きく貢献しているのを忘れてはならない。

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classicalmusic at 23:08コメント(2)シベリウス  

コメント一覧

1. Posted by 小島晶二   2022年08月27日 23:52
本全集の素晴らしさは耳にしていますが,残念ながら未聴。和田さんの言葉で同全集の清涼感が伝わってきます。ヴァンスカ時代に比べ,ラハティ響は何か呪縛に解き放された様な開放感を感じさせる演奏とも聞いています。シベリウスファンには堪らないでしょうね。
2. Posted by 和田   2022年08月28日 00:17
フィンランドの小都市、ラハティのオーケストラ (創立は 1910年) を世界一のシベリウスを演奏する団体に変えてしまったのは、ほかならぬヴァンスカでした。このヴァンスカとラハティ響のコンビはシベリウス演奏のレコーディングで名を上げ、1999年に初来日して、そのときもシベリウスチクルスを演奏しました。私も一部を聴きましたが、よい演奏ではあったという記憶はあるものの、詳細は忘れてしまいました。そのオケがオッコ・カムの指揮で、今までに聴いたこともないような最上質のシベリウスを鳴り響かせることになろうとは❣むしろカムファンの小島さんにお聴かせしたいくらいです。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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