2022年10月16日
新譜📰王道的解釈に秘められた情熱🤫チェコの若手フルシャ🔰バンベルク響のコラボでの新企画🆕ブラームス、ドヴォルザーク第3集
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2016年からバンベルク交響楽団の首席指揮者に就任したチェコの若手ヤクブ・フルシャは翌2017年から早速彼らのコラボでの新企画、ブラームスとドヴォルザークの交響曲を組み合わせ2枚組ハイブリッドSACDのリリースを開始した。
第2集までは順調だったがコロナ禍のために今年になってからようやっと後半の二組、第3集及び第4集が出て完結した。
このディスクにはブラームスの交響曲第1番とドヴォルザークの第6番が収録されていて、余白を7曲のブラームスのハンガリー舞曲(no.1,3,10,17-21)で埋めている。
録音データを見ると2020年から2021年にかけて、いずれもバンベルク交響楽団の活動本拠地ヨゼフ・カイルベルト・ザールで行われている。
コンサート・ホールとして非常に良い響きが特徴で、SACDバージョンで聴くと澄んだサウンドと適宜な残響が印象的で、総奏の時でも音質に混濁がなくホールで鑑賞するような自然な臨場感が得られている。
この企画はブラームスと親交のあったドヴォルザークが彼から受けた強い影響を両者の交響曲を対比させてみる面白いものだ。
確かにそれぞれの作品を聴いていると、似たような楽想やブラームスと見紛うばかりのオーケストレーションが現れている。
またここには収録されていないが、ドヴォルザークのスラヴ舞曲集はハンガリー舞曲集で成功を収めたブラームスが彼に民族的な作品の作曲を勧めたことで成就したもののようだ。
フルシャはお国物のドヴォルザークでも決して民族的な熱い情熱を前面に出すことはなく、むしろ洗練された普遍的な音楽に仕上げている。
ドヴォルザーク特有の弦とウィインド・セクションの瑞々しい歌心と、ブラスの力強いサウンドが几帳面に、しかしドラマティックに表現されているのは流石だ。
ブラームスでのヴァイオリン・ソロは第1コンサートマスターのバート・ヴァンデンボールテと思われるが、抒情的な繊細さとロマンティシズムが白眉。
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