2022年11月14日

ビーチャム卿👴🏻独特のユーモアのセンス❗ノーブルな香気🌺心が幸福感で満たされる🌷春風駘蕩とした🍃優雅なハイドン:ロンドン交響曲集🧑🏻‍🌾四季


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昔から定評のあったハイドン作品の演奏で、このセットでは、サー・トーマス・ビーチャムがEMIにセッション録音した『ロンドン交響曲』全曲と、オラトリオ『四季』が収められている。

ハイドンはビーチャムが好んで演奏した作曲家のひとりで、数種の録音がある。

この晩年にディスク大賞を受賞した『ロンドン・セット』も、溌剌とした生気と洗練された表情、ハイドン特有のユーモアなどが非常に魅力的な演奏である。

ビーチャムのハイドンは昔ながらの「パパ・ハイドン」を彷彿とさせるもので、近年はやりのオリジナル楽器による演奏などとは、似て非なるのんびりとして鷹揚なものだ。

しかし独特のユーモアのセンスが光り、そしてどこまでも表現がエレガントである。

古い録音なので使用している楽譜も古く、ランドン版など最新の考証を基にした今日の録音と比べると細部で違いもあるが、時代を超えて愛聴されるべき名盤である。

ビーチャムが指揮するロイヤル・フィルが醸しだすノーブルな香気は、ハイドン演奏の極意を突いている。

現代楽器を使用し、大きな構えで悠然と演奏されるが、奇を衒うような作為は何もしていない。

このような演奏のスタイルは、パーセル、ヘンデル、バッハの演奏においても効果を発揮し、現代楽器によるオーケストラの演奏の魅力がたっぷり味わえる。

しかもハイドンの音楽がテンポと音量において極めて理性的にバランスをとっているので、何度聴いても飽きがこない。

一聴、背筋が伸びるような気品が空間を満たし、どれを聴いても心が幸福感で満たされる春風駘蕩とした優雅なハイドンの名演集である。

こういう音と響きは21世紀には絶対に聴けなくなったし、半世紀以上前の演奏なのに、ナツメロ調には聴こえない。

悪くいえば一面的な演奏だが、ベートーヴェン風に鳴らしたり、モーツァルト風に色付けしたりせずに、また歴史考証が云々といったことも抜きにして、ハイドンをハイドンとして立派に演奏したところが美点だ。

たとえていえば、夏目漱石の書いた「倫敦的」演奏といったところか。

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classicalmusic at 22:56コメント(4)ハイドン | ビーチャム 

コメント一覧

1. Posted by 小島晶二   2022年11月16日 07:53
5 この古典的名盤が遂に陽の目を見ましたか。私は100,101,104番3曲がカップリングされた廉価CDを持っています。どの曲も期待を裏切ることの無い清新な秀演で,特に最後の104番はこれ以上の演奏を私は知りません。文句を言うなら,唯一古めかしい録音だけでしょう。カスタマーレビューでどなたかが<屈託や余分な作為が一切なく,音楽が真にこよなく音を楽しむ営為になっている>との名文を寄せておられましたが,まさにその通りと断言したい。テンポがゆったりとして自然なのも(特に104番の第3楽章)嬉しい限りです。ただし上記3曲以外の楽曲は未聴ですが,どうでしたか。十分期待出来るものと信じています。
2. Posted by 和田   2022年11月16日 08:10
どれを聴いても凹凸はありません。ぜひ全部お聴きになられてください。指揮者とオーケストラの幸福な大人の付き合いが感じられます。 「演奏」というよりも「芸」の域に達している様な気がします。 要するに十八番です。 ここまでの域に達しているのであれば愉しみ方は簡単です。ただ、名人の繰り出す「芸」を堪能するだけです。ハイドンの交響曲は、古楽器オケでは満足できる演奏になかなか出会えません。一方、現代オケでは、セルの引き締まった演奏をはじめとして、ワルター、クレンペラー、ヨッフム、ザンデルリンク、バーンスタイン等々、名演奏が目白押しです。このビーチャム卿の演奏は、厚手のオケながら、厚化粧では決してなく、上品で軽妙洒脱なもので、とことん愉しく一気に聴かせてくれました。ヘンデルとハイドンは英国勢がよい、とはよく言われることですが、言い得て妙だ、と今回再認識した次第です。「四季」も見事な演奏で、ハイドンの最高傑作との評価もあながち的外れとは思えません。
3. Posted by 小島晶二   2022年11月16日 08:24
そうですか。それは欣快です。和田さんはヨッフムのハイドンを高評価されていますが,私は面白味が無くてどうも好きになれません。でも長年聴いていないので,今聴きなおせば評価は変わる事でしょう。後のマエストロのハイドンは文句なしです。<四季>も好きな曲です。昔,ベームやカラヤンの演奏を聴いていました。最近はヤーコプスやガーディナー等古楽器演奏の方が人気が有る様ですが,私は敬遠気味です。
4. Posted by 和田   2022年11月16日 08:31
ハイドンと同時代の、フランスのある批評家はこう言いました。「ハイドン氏の宗教音楽はたとえそれから言葉を除いたとしても、見事な音楽だろう」と。ハイドンの合唱音楽は、音処理の点で特徴があります。当時隆盛をきわめていたヘンデルのオラトリオの声楽部分の作風が、あくまでも声楽的であるのに対し、ハイドンの手法は徹底して器楽的でした。それだけに言葉をのぞいたとしても、立派な管弦楽作品でもあるのです。『天地創造』にはバーンスタインの新旧名盤がありますね。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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