2022年11月28日
リスト🏇本来の中世騎士道的⚔️ロマンティシズムを骨太に表現🪆リヒテル&コンドラシンのピアノ協奏曲🎹ピアノ・ソナタ
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1961年にロンドンで録音されたフランツ・リストのピアノ協奏曲2曲は、当時46歳だったリヒテルの圧倒的な音楽性が示された演奏である。
ロンドン交響楽団を率いるキリル・コンドラシンの堂々たるサポートも相まってリストの本来の中世騎士道的ロマンティシズムが骨太に表現されている。
いわゆるリスト弾きのピアニスト達は、テクニックの披露に走りがちなために大きなスケール感にはやや欠けることが往々にして起こる。
勿論ここでのリヒテルも壮年期の覇気を感じさせる超絶技巧を駆使しているが、緩徐楽章では思い切ってテンポを落とし、高らかに歌うことに腐心している。
リストはこの2曲ではオーケストレーションにもさまざまな工夫を試みている。
そして2曲とも華麗なマーチによってクライマックスが築かれているが、コンドラシンの生き生きとして、しかも色彩豊かなオーケストラが効果的でドラマティックなサウンドを築き上げている。
特に第2番は単一楽章という性格上、ラプソディー風に流れてしまいがちだが、コンドラシンはがっしりとした絢爛豪華な額縁にはめ込んだ絵画のように仕上げている。
確かにリストの作品には駄作と思われるようなものもないとは言えないが、こうした演奏を聴くとその天才性に納得せざるを得ない。
なおこのディスクにはリヒテルが1966年11月21日にイタリアのリヴォルノで行ったライヴからの『ソナタロ短調』がカップリングされている。
この作品はその哲学性から難曲であるにも拘わらず、技巧を誇示する曲でないことは明らかだ。
ここでのリヒテルも大きなスケールの中にしっかりした統一感を感じさせる演奏を披露している。
ライヴだけに客席からの雑音が混入している。
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