ガーディナー

2015年03月07日


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1994年にガーディナーがウィーン・フィルを指揮して録音したレハールのオペレッタ「メリーウィドウ」の全曲盤。

レハール本人が1940年にウィーン・フィルとこのオペレッタの序曲を録音しているが、ウィーン・フィル演奏の全曲盤となると このCDが初めてではないだろうか。

「メリー・ウィドウ」は超有名曲だけに名演が多いが、ライバルであるカラヤンやマタチッチなどの同曲異演盤と比較した場合の本盤のアドバンテージは、何といってもウィーン・フィルを起用したことにあると思われる。

間違えば趣味が悪くなってしまいがちな「メリー・ウィドウ」を、ガーディナーとウィーン・フィルが、軽やかに、品良く、甘美に演奏している。

レハールの甘美な円舞曲の旋律をウィーン・フィルが演奏すると、高貴にして優美な魅力がより一層ひきたつことになる。

ルーペルト・シェトレの「舞台裏の神々」によると、ガーディナーとウィーン・フィルの関係は微妙(同書では指揮者名を明示していないが、文脈から十分に類推可能)であり、本盤もスタジオ録音だけに相当数の編集(つぎはぎ)が行われているものと拝察されるが、それでも収録された楽曲全体として、これだけの美演を披露されると文句のつけようがないではないか。

歌手陣も実に豪華な顔ぶれである。

ツェータ男爵役のターフェル、ハンナ役のステューダー、ヴァランシェンヌ役のバーバラ・ボニー、そしてダニロ伯爵役のスコウフスという主役四者に、現在望み得る最高の歌手を揃えたのが大きい。

これにカミーユ役のトローストを加えた五重唱は、あまりの美しさに思わずため息が出そうになる。

合唱には、いかにもガーディナーらしくモンテヴェルディ合唱団を活用しているが、これまた最高のパフォーマンスを示している。

オペレッタではなくオラトリオっぽいという批判もあるが、“ウィーン風”に頼らずに、サッパリとした現代風のラヴコメディとしても立派に通用する作品だということをこの録音が見事に証明している。

録音も非常に鮮明であり、「メリー・ウィドウ」の名演盤の1つとして高く評価したい。

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2013年05月08日


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ルーペルト・シェトレ著の「舞台裏の神々」には、明らかにガーディナーのことを指摘しているとわかるような記述がある。

それによると、ウィーン・フィルはガーディナーのことを「イギリス系のひどくいけ好かない」指揮者と考えていたようで、シューベルトの交響曲第9番「ザ・グレート」のリハーサルの際にもひどく巧妙な復讐を企てたらしい。

ガーディナー自身もテンポ感覚が全くなかったようで、本盤の交響曲第4番の録音の際には400箇所にも及ぶ継ぎはぎが必要であったとのことである。

これによって、ガーディナーはDGからレコード録音の契約解除を言い渡されたということらしい。

したがって、本盤に収められた演奏についても、事後にかなりの編集が行われたと言えるが、その上で仕上がった演奏(作品)としては、素晴らしい名演と高く評価したいと考える(ルーペルト・シェトレの指摘のように、編集技術の絶大な威力のおかげと言えるのかもしれない)。

少なくとも、本演奏を聴く限りにおいては、ガーディナーとウィーン・フィルの緊張した関係を感じさせるものは何もないと言える。

本演奏で素晴らしいのは、何よりもウィーン・フィルの奏でる音の美しさと言うことであろう。

メンデルスゾーンの交響曲第4番及び第5番の他の指揮者による名演について鑑みれば、トスカニーニ&NBC交響楽団による超名演(1954年)を筆頭として、ミュンシュ&ボストン交響楽団による名演(1957〜1958年)、カラヤン&ベルリン・フィルによる名演(1971年)、第4番だけに限るとアバド&ベルリン・フィルによる名演(1995年)などが掲げられる。

したがって、ウィーン・フィルを起用した名演は皆無と言えるところであり、その意味でもウィーン・フィルによる両曲の演奏は大変に貴重ということができるのではないだろうか。

ガーディナーには大変申し訳ないが、本演奏にはバロック音楽における個性的な指揮で素晴らしい名演の数々を成し遂げている常々のガーディナーは存在していない。

むしろ、ウィーン・フィルがCDとして演奏を商品化するに当たって、「イギリス系のひどくいけ好かない」指揮者を黙殺して、自分たちだけでもこれだけの美しい演奏ができるのだというのを、自らのプライドをかけて誇示しているようにさえ思われるのだ。

もっとも、我々聴き手は演奏に感動できればそれでいいのであり、これだけ両曲の魅力、そして美しさを堪能させてくれれば文句は言えまい。

なお、本盤には、メンデルスゾーン自身が後年に第2〜4楽章に施した交響曲第4番の改訂版が収められており、世界初録音という意味でも貴重な存在である。

これは、いかにもバロック音楽などにおいても原典を重んじるガーディナーの面目躍如とも言える立派な事績であると考える。

録音は従来盤でも十分に満足できる高音質ではあったが、今般のSHM−CD化によって音質はより鮮明になるとともに、音場が広くなったように思われる。

ウィーン・フィルによる希少な両曲の美しい名演を、SHM−CDによる高音質で味わうことができるのを大いに喜びたい。

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2010年08月10日


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まだベーレンライターの新校訂譜が出版されていない時期に、可能な限り自筆譜などにあたりながら、またデル・マーの協力を得ながら実現されたベートーヴェン演奏の新境地。

楽譜に関しても種々の原典を厳密に検討するなど、周到な準備がなされており、ガーディナーのこの全集にかける意欲を物語っている。

最近ではベートーヴェンをオリジナル楽器で演奏するのもごく当たり前になったが、なかでも特に光っているのがガーディナーの交響曲全集だ。

オリジナル楽器によるベートーヴェン演奏は、すでに珍しいものではないが、このガーディナーのように、ベートーヴェンの音楽の革新性を生きた音と表現によって鮮やかに甦らせた演奏はないだろう。

当然古楽器によるアプローチだが、アカデミックな印象は皆無で、生きて弾み、夢とロマンに遊ぶベートーヴェン像が実に生き生きと表現されている。

リズムの歯切れの良さ、クリアーな音色、時代様式の的確な把握。

ベートーヴェンを時代のコンテクストのなかに置き、フランス革命期の作曲家たちの影響を念頭に置いての曲の解釈など、ガーディナーは最新の音楽学の成果をとりいれながら、従来とはひと味もふた味も異なった新しいベートーヴェン像を明らかにした。

どの交響曲をとっても、新しい発見があちらこちらにあって、目からうろこが落ちる思いがすることうけあいである。

ガーディナーはベートーヴェンを「深く詩的な感情を体験、それを音楽という言葉を用いて再現した最初の作曲家」ととらえているが、そのロマン的な感情のふくらみがスタイリッシュな美しさと高い表現技術で達成されている。

何よりも言葉の本来の意味でロマンティックなみずみずしい情熱と活力にみちた演奏自体が、これまでのオリジナル楽器による多くの演奏と見事に一線を画している。

各曲の個性を爽やかにかつ鮮明に打ち出すとともに、表現が楽器用法と響きの面でも、様々な発見の喜びにみちた、まことに新鮮な全集である。

古楽演奏の一つの頂点を記した演奏といってもよいだろう。

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2010年04月30日


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《マニフィカト》という名曲がカンタータやマタイ受難曲、ロ短調ミサ曲ほどに聴かれていないとしたら残念だ。

前者ほどに名演盤が多くないからだろうが、神の子を宿したマリアの神への感謝と賛美を表す《マニフィカト》こそ当時最も親しまれた宗教音楽であり、もっと知られてよい。

そうした中で、このガーディナー盤はこの曲の決定盤といえるほどの名演奏を聴かせてくれる。

この「ニ長調」版の冒頭に響くD管トランペット他多くの管楽器とティンパニを伴う開始音楽は、管弦楽組曲に勝るとも劣らない素晴らしい響きだ。

これはガーディナーのフィリップスへの初録音。いわゆるオリジナル楽器やそのコピーを使った演奏で、ピッチも半音ほど低い。

しかし、そこから引き出されるバッハ像はいかにもすっきりとまとめられた現代的なもので、その多くは驚くほど速めのテンポに由来している。

「マニフィカト」における歌唱は平均的水準だが、モンテヴェルディ合唱団のコーラス〈私の魂は主をあがめ(マニフィカト)〉に続く第2曲以降でアージェンタのソプラノが清澄に響きわたる。

第3曲でオーボエ・ダモーレに導かれて歌う〈この主のはしためにも〉は感動なしには聴けない。

カンタータ第51番「もろびとよ歓呼して神を迎えよ」におけるエンマ・カークビーが清澄な声で端正な歌唱を聴かせてくれる。

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2009年12月23日


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ガーディナーのアルヒーフへのバッハ/4大宗教曲シリーズの完結編。

ガーディナー盤はモダン、オリジナルを問わず、数ある「マタイ」の録音の中で最も優れた演奏と言える。

エリオット・ガーディナーが、モンテヴェルディ合唱団の充実した歌唱力と、イギリス・バロック管弦楽団の洗練された合奏力を万全に生かしながら、見事な演奏を展開している。

全体にテンポが速く、カール・リヒターの重厚な演奏に慣れ親しんだ私には、はじめ軽すぎるように感じられたが、今ではこの演奏の方が親しみやすく繰り返し聴いてみたいと思う。

速いといっても上滑りするような部分は少しもなく、緻密な音楽再現とと劇的な表現が見事に調和していて、隅々まで音楽が美しくよどみなく流れ、曇りなく音楽が再現されている。

従来のモダン楽器での演奏では、暗く重苦しい響きに満たされていたものが多かっただけに、ガーディナーの明晰でピュアーな和声の響きは新鮮な驚きを呼ぶ。

また、ドラマに対しての解釈も緻密で、作品の全容が見通しよく真実味をもって伝わってくる。

コラールでの、場面に即した多様な扱いも印象的。

独唱者陣も揃っているのもこの演奏の強みで、表現力に幅を加えたロルフ・ジョンソンが、それぞれの状況を流暢に語り出しているし、イエスのシュミットも役の苦悩をはっきりと陰影豊かに歌い出している。

その他ボニー、オッター、ベーアらが、それぞれの力を充分に発揮している。

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2009年12月03日


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エリオット・ガーディナーがジュースマイヤー版を用い、オリジナル楽器によるオーケストラを起用して、この作品を再現している。

彼は過剰なレガートがロマン的な思い入れを一切排除して、すべてのセクションの動きを鮮明にし、引き締まった演奏を展開している。

多少、激しすぎる部分もあるが、モーツァルト晩年の思いを鋭く示した演奏だと思う。

また、モンテヴェルディ合唱団、イギリス・バロック管弦楽団、両者のアンサンブルの隙のない緻密な演奏も、この演奏の長所。

かつて愛聴していたワルター、ベーム、カラヤン、バーンスタインなどの演奏にもまた愛着はあるが、しばらく前からその分厚い響きやロマン的ともいえる情感をたたえた表現より、このガーディナーをはじめとするオリジナル楽器による演奏を聴くことが多い。

特にガーディナーの演奏は、同じくオリジナル楽器によるアーノンクールのように劇的ともいえる激しさはないが、合唱とオーケストラとの簡潔でバランスのよい響きが明快であり、その多彩な響きと自然な音楽の流れは積もった汚れを拭きとったかのような新鮮さがあり、これが本来の姿ではないかと思わせる強い説得力をもった演奏である。

独唱者ではバスのホワイトの、〈トゥーバ・ミルム〉でのオペラ風の歌いぶりが気になるが、他の3人はよく歌っており、中でもソプラノのボニーの透明な歌声と率直な歌いぶりが、モーツァルトの宗教曲にはふさわしい。

それに加え、アルトのフォン・オッターとテノールのブロホヴィッツも、整った歌いぶりでアンサンブルを美しく形成している。

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2009年10月02日


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古楽の演奏家に、未知の時代へと曲目を広げてゆく人と自分の時代領域を守る人の2つのタイプがあるとすれば、ガーディナーは前者の代表格。

次々と新録音を発表し、その勢いは留まることを知らない。

1830年に初演された《幻想》はガーディナーのロマン派進出の契機となった作品の一つ。

古楽器派のメインテーマはその楽曲が書かれた時代の"歴史的情報"を演奏に反映させることだが、本作はまさにその見本のような録音。

自ら管弦楽法の著作もあるベルリオーズは、当時(新旧の楽器が同居していた)の楽器の扱いに熟知していた。

それだけに、楽器配列も含めてオリジナルな音で聴く《幻想》からは、ガーディナーの巧みな構成力と矢で的を射抜くような先鋭な解釈とが相俟って、従来の演奏では聴きとることのできなかった作品本来の前衛性が充分なリアリティをもって迫ってくる。

1830年の初演当時を忠実に再現するためにオフィクレイド(テューバの原型とされる管楽器)、セルパン(蛇のような形の管楽器)、ナチュラル・トランペット、ヴァルヴつきホルン、ピストンつきコルネットなどの古楽器(またはそのレプリカ)を惜しげもなく使用。

さらには、初演当時に使用された旧パリ音楽院ホールで収録するというアーノンクールも顔負けの徹底ぶり。

第4楽章のティンパニなどモダン・オーケストラに比べてやや迫力不足の感は否めないが、第5楽章の19世紀から鳴り響いてくるような弔鐘は背筋がゾッとする。

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2009年08月10日


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未完とはいえ、モーツァルトのミサ曲の中で最大の威容を誇るこの作品に、ガーディナーは深い思いをこめながらも、少しも構えたところがない。

ガーディナーは楽譜に書かれたすべての音をはっきりとした意図を持って整理し、飾ることなく実にすっきりとこの作品を再現している。

ガーディナーは〈キリエ〉から透明な響きと無駄のない凝縮された表現で、音楽の美しさと作品内容をくっきりと浮かび上がらせている。

〈グローリア〉の「ドミネ・デウス」での流麗なオーケストラの扱い、「クイ・トリス・ペッカータ・ムンディ」での作品内面を見据えた深い表現と充実した響き、「クム・サンクト・スピリトゥ」での毅然としたフーガの構築など、この演奏はどこにも隙がない。

この作品の威容と深く多彩な内容を、これほど心優しい表現で明らかにし、しかも聴き手に深い感動を与える演奏は初めてだろう。

またモンテヴェルディ合唱団とイギリス・バロック管弦楽団が、ともにこの上ないほど整然としたアンサンブルを展開しており、そのきっぱりとした演奏の中から、モーツァルトの才気が輝きをもって伝わってくる。

おそらく現在のガーディナーにあってもこれほどの演奏は稀にしか生み出し得ないだろう。

独唱者のすぐれた歌いぶりも特筆もので、マクネアーの清らかな歌いぶりと、モンタギューの技巧の確かさから生まれる美しい歌唱も印象的。

新しいランドン版ではなく、シュミット版を使用し、さらにそれにガーディナー自身が手を加えている。

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2009年07月24日


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ガーディナー盤は、ガーディナーのアルヒーフ・レーベルへの記念すべきバッハ初録音。

ガーディナー指揮イギリス・バロック管によるものは、いわゆるオリジナル楽器の演奏で、もはやこの曲などの場合、現在ではオリジナル楽器で演奏するのが普通になり、昔ながらの現代楽器の演奏の方が、古典的なスタイルになりつつあるというのが現状であろう。

モンテヴェルディ合唱団の歌唱も素晴らしく、純正な形でこの曲を味わうには、このようなスタイルの演奏が、最もふさわしいという気がする。

演奏は、従来のモダン楽器のものと比較して概して速めのテンポを基調にした明るく明快な瑞々しい表現で新鮮なバッハを再現している。

少しのいかめしさもなく、やさしく語りかけてくるような演奏だ。

フレージングとアーティキュレーションが精密に統一され、見事なアンサンブルを形成している。

またテンポの設定は速めで、軽やかで、生き生きとした展開を示している。

イギリス・バロック管の演奏も鮮やかだが、モンテヴェルディ合唱団が巧い。

少人数の合唱にもかかわらず、美しい響きと、くっきりとした線でバッハを鮮明に表現している。

アリアと二重唱もモンテヴェルディ合唱団が歌っており、その卓越した歌唱でガーディナーの意図を良く表現している。

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2009年06月07日


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特異で劇的な開始をもつこの受難曲と、鋭角的なリヒターの指揮、解釈とが重なったため、リヒター盤以外にはいつも満たされないものを感じ続けてきた。

その後ようやくリヒターを相対化できたのであるが、それはもっぱらガーディナーのお陰である。

むろんガーディナーの指揮のもとでも、音楽はやはり緊迫し、激しい表情をみせる。力のこもったドラマがある。

しかし、ここが重要なのだが、リヒターの表現はもっぱら彼個人に由来するのに対し、ガーディナーはテクストから読みとれるものを音化しようとする。

力強さ、熱気の底に、作品を客観的に観察する冷徹な精神があり、その同じ精神が、精密で純度の高い表現を完遂するという驚くべき演奏だ。

ガーディナーの「ヨハネ」は、合唱を柱とした極めて純度の高い全体の構想が強烈なドラマトゥルギーを生み出し、聴く者の耳を呪縛する。

ガーディナーの熱い気迫が伝わってくるような演奏で、冒頭の切り込みの凄さ、緊迫した導入の鮮烈さは今までになかったものだ。

その気迫に火をつけられた器楽陣が先行し、そしてためらいがちに進む声楽パートとのズレが不思議な生命力を喚起する。

極めてシャープで緊張感のただよう表現で、"ドラマティック"といわれているこの作品を生き生きと表現している。

独唱陣では、ロルフ・ジョンソンの福音史家が知的な語り口で、最もすぐれている。

それにモンテヴェルディ合唱団の鮮烈な歌唱が純粋な世界を作り上げている。

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2009年02月02日


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オリジナル楽器を用いたこの曲の代表的名演である。

ガーディナーは最近、古典派やロマン派の音楽の演奏に新しい息を吹き込んで注目を浴びているが、それまでは、特にバロック音楽の演奏において大活躍をし続けてきた。

たとえば、モンテヴェルディ、パーセル、ヘンデル、そしてバッハといったバロックの大作曲家たちの作品でみせた演奏は、他の演奏家たちのそれをしのぐ、すばらしいものであった。

このバッハの管弦楽組曲の全曲盤はその代表的なものの一つで、比較的初期の録音だが、同じ曲の他の演奏家の盤と比べて、躍動感にあふれた名盤である。

ガーディナーの個性と主張がはっきりとあらわれた、きわめて質の高い演奏で、この人のこの曲に対する自信といったものが、隅々にまであらわれている。

全体に速めのテンポで、楽譜に指定された繰り返しを丹念に守っている点などが、大きな特色だ。

たとえば第3番の冒頭の華やかさ、各舞曲のリズムの確かさなど、管弦楽組曲というジャンルを知り尽くした演奏という感じを受ける。

イングリッシュ・バロック・ソロイスツの各楽員の腕もたしかだし、録音も優秀である。

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2008年12月25日


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ガーディナーの新鮮この上ないバッハだ。これは18世紀が昨日であったかのように、身近にきこえてくる名演で楽しい。

ガーディナーは、ドイツ風の厳粛な宗教曲のスタイルとはまったく異なった、人間味あふれた、生き生きとしたバッハ像を描き出している。

ガーディナーは生気のあるリズム、躍動するような音楽づくり、軽く透明な音響像でこの作品を演奏してみせる。

無類に楽しく、適度に庶民的、肩の張らないこの演奏の核はリズム処理にあり、生命の根源としてのリズムの多様さを次から次へと描き出す。

「クリスマス・オラトリオ」は、作品の性格上、「マタイ」などの受難曲以上にガーディナーの明るく丁寧で優しい表現が生きてくる。

しかし、優しいといっても単に滑らかなだけではなく、リズムの躍動感、ポリフォニーのドラマティックな処理など、積極的な表現意欲に溢れているのが何よりもすばらしい。

作品に付された喜ばしさと、音楽する根源にある喜びとが、この曲の演奏で一体となったとでも言うべき稀有の成果である。

ソリストにも優れた人々が揃っているが、気負いはなく、ことさら歌唱のうまさを前面に出すこともなく、日常生活の中から歌い出してきた自然さに包まれている。

無理に個性を殺すことなく、かといって出しゃばり過ぎず、自然な歌唱で安心して聴ける。

特に自在で正確かつ音楽的な歌唱のベーアが図抜けている。

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2008年08月05日


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この宗教作品はバロック時代の音楽の最大の傑作であるばかりでなく、全ヨーロッパ音楽史を通しても記憶されるべき名曲である。

カトリック教会の「夕べの祈り(晩課、ヴェスプロ)」の中で、特に聖母マリアに捧げられた典礼のための音楽で、いくつもの詩編曲、アンディフォナ(詩編曲への前奏として歌われる聖歌)、賛歌、さらに最後の壮大な『マニフィカト』(キリストを宿したマリアによる神へのたたえ歌。2通りの作曲が用意されている)などから構成された大規模な音楽である。

モンテヴェルディ43歳のおりの1610年に出版され、時のローマの教皇に献呈された。

いくつかの名演奏盤があるなかで、作曲家ゆかりのヴェネツィアの聖マルコ大聖堂で収録されたガーディナー指揮の新録音盤は、特に圧倒的な力をもって迫ってくる。

出だしから残響豊かな広大なスペースを意識した、壮大でモニュメンタルなスタイルで聴き手を押し包む。

手兵モンテヴェルディ合唱団、合奏団を率いて、造形性を適確におさえ、表現意欲あふれたモンテヴェルディを再構築しているのである。

全体にテンポは速めで歯切れがよく、ソロやアンサンブルのパッセージがよく浮かび出てくる。

かなりの長丁場をメリハリ豊かに、変化十分にグイグイと押しきってゆく、その説得力のほどが凄まじい。

ガーディナーの作品に寄せる熱い思いがひしひしと伝わってくる、バロック宗教音楽の最高傑作の優れた演奏だ。

この作曲家の偉大さ、懐の深さを実感させるばかりでなく、これこそバロック音楽と納得させてくれる好演奏である。

なお、DVDもあって、聖マルコ大聖堂の細部や古楽器演奏の有様などを克明に見せてくれる点からも、一見に値する。晩年のモンテヴェルディが楽長を務めた場所でのライヴという点もこのDVDの見どころだ。

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2007年11月12日


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続いて、トレヴァー・ピノック指揮、イングリッシュ・コンサート。

このオーケストラの魅力は、何といっても躍動感溢れる、生き生きとした演奏を聴かせてくれることだろう。特に、一連のバッハ音楽の躍動に満ちた演奏、ヴィヴァルディの明るく切れ味の良い演奏、ヘンデルの合奏協奏曲などの質の高さは光っている。

ホグウッド、ピノックのオーケストラ以上に見事なのは、ジョン・エリオット・ガーディナー指揮、イギリス・バロック・ソロイスツ。

このオーケストラは、ガーディナーの大きな包容力によって、実にあたたかい、しかも喜びに溢れた音楽を作り出す。

特に、モンデヴェルディ合唱団を加えた、ヘンデルのオラトリオやパーセルの作品の演奏が素晴らしい。その後バッハの一連の大作宗教曲で、その実力を申し分なく発揮している。

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