デュトワ

2017年02月03日


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チャイコフスキーの音楽の魅力を洗練された響きと色彩で楽しむなら、デュトワ盤は最も魅力的で、かつバランスのよい演奏と言うべきだろう。

チャイコフスキーのいわゆる“3大バレエ”の中でも、とりわけデリケートなファンタジーを感じさせる《くるみ割り人形》をデュトワ指揮によるモントリオール交響楽団は実によく洗練された感性で、スマートに再現していく。

明るい色彩は豊かだし、各表現は的確に描き分けられ、間然としたところがなく、必要以上に重々しくならずに快い流動感を保ち続けているのは、デュトワの力量に負うところが大と言えよう。

ことさらバレエ的な雰囲気をかき立てるような演奏ではないが、洗練された響きと表現で細部まで生き生きと、すっきりした仕上げで、各ナンバーの特色や美しさを過不足なく味わわせてくれる。

かつてはラヴェルのスペシャリストとして注目を集めたデュトワは、確かに無機的な要素を含んだ近代の作品などに独特の卓越した手腕を発揮する指揮者であるが、ザッハリヒな一面をも含んだ彼のそうした持ち味は、対極にあるロマンティックな作品にも、彼ならではの価値ある成果を見せてくれるケースも少なくない。

そしてこのバレエ音楽《くるみ割り人形》は、その代表的な一例と考えてよい演奏であり、全体に爽やかで、テキパキと、チャイコフスキーの色彩的なオーケストレーションを再現した演奏である。

デュトワは、このバレエ音楽のロマンやファンタジーに溺れることなく、厳しくコントロールされた視点をもって作品に臨み、楽譜に秘められた作品の絶対音楽としての純粋な美しさに目を向け、誇張や個人的な思い入れを排して、それをくっきりと描出した演奏を展開している。

この種のロマンティックな作品は、演奏者によって演出が過剰になり、それが演奏を下品なものにしてしまう場合も多い。

しかし、個人的な感情の表出を抑え、禁欲的といえる姿勢で作品を再現しているデュトワは、それによってこの名作の無垢な美しさを引き出しているといってよいだろう。

舞踏音楽としての呪縛から開放して、純音楽的な妙味のみを追求していったような演奏で、比較的小さな編成で、きめ細やかな楽想を丹念に整い上げ、色彩的なオーケストレーションを瀟洒なサウンドで響かせる。

この演奏は、見方によっては常識的で差し障りのない内容であり、いわゆる個性や特徴は希薄である。

しかし、デュトワの醒めた情熱は、ひと昔前の名盤を生んだアンセルメがそうであったように、そのスマートで洗練された表現は、清潔で好感の持たれるものであり、結果的に歪みのない作品の美しさを浮き彫りにすることになったのであった。

特に「こんぺい糖の踊り」と「アラビアの踊り」は傑出していて、いわば純度の高いメルヘンの世界をみせつけられたような印象があり、私たちは、ここでデュトワの美学の意味を認識するべきである。

《オーロラ姫の結婚》は、《眠りの森の美女》の第3幕をベースに縮小改訂したディアギレフ版(全26曲)による演奏で大変貴重で価値が高い。

これは1922年にディアギレフのバレエ・リュスがパリ・オペラ座で上演した演目で、《眠りの森の美女》最大の見せ場である第3幕を中心に1幕ものに仕立て上げたもので、26曲から構成され、婚礼の宴で披露されるディヴェルティスマン風な内容としてまとめられている。

デュトワはこの音楽の持つ華麗な曲想、そして色彩的なオーケストレーションをフランス音楽でも手がけるかのごとく軽妙洒脱なタッチで描き上げ、くだんのチャイコフスキーとは感触が異なった、現実から遊離したメルヘンの世界に徹底してこだわるかのような極めて上品質な美演である。

モントリオール交響楽団の柔らかい響きも素敵で、演奏を細部まで鮮明に、しかもスケール感豊かに捉えた録音の優秀なことも大きな魅力だ。

まさに、指揮者、オーケストラ、録音と3拍子条件のそろった名盤と言えるだろう。

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2015年03月16日


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本演奏の評価に入る前に、EMIがフルトヴェングラーの遺産にとどまらず、クレンペラーやシューリヒト、カラヤン、テンシュテットなどによる名演のSACD化を進めていることについて大いに歓迎したいと考える。

今回はアルゲリッチによる一連の演奏のSACD化であるが、今後は、他の演奏家による名演のSACD化も大いに望みたいと考える。

本盤には、アルゲリッチ&デュトワによるショパンのピアノ協奏曲第1番及び第2番が収められているが、両曲の様々な名演の中でもトップの座を争う至高の超名演と高く評価したい。

アルゲリッチのピアノは、卓越したテクニックをベースとして、強靭な打鍵から繊細な抒情に至るまで表現の幅は桁外れに広く、テンポの緩急も変幻自在であり、まさに自由奔放とも言うべき圧倒的な表現を披露している。

それでいて、全体の造型が弛緩することはいささかもないというのは圧巻の至芸と言える。

ショパンの演奏では、陳腐なロマンティシズムに拘泥した感傷的なものも散見されるが、アルゲリッチのピアノはそのような感傷的要素とは無縁であり、どこをとっても気高い芸術性を失うことがないのは、アルゲリッチの芸術家としての類稀なる才能の証左であると考える。

こうしたアルゲリッチの自由奔放なピアニズムに、適度な潤いと瀟洒な味わいを付加しているのが、デュトワ&モントリオール交響楽団による名演奏である。

デュトワが指揮するモントリオール交響楽団の演奏は、フランスのオーケストラ以上にフランス的と言われていたが、本演奏でも、そうしたフランス風のエスプリ漂う瀟洒な味わいのある美演を披露してくれているのが素晴らしい。

そして、デュトワの指揮も、かつての妻であるアルゲリッチのピアノをしっかりと下支えする献身的な指揮ぶりであり、アルゲリッチのピアノの頼もしい引き立て役に徹している。

これら両曲の名演の中で、特に評価が高いものとして、ツィマーマンによる弾き振りによる超個性的な名演(1999年)が掲げられる。

本演奏は、さすがにツィマーマンの名演ほど個性的ではないが、アルゲリッチの自由奔放なピアノとデュトワ&モントリオール交響楽団によるセンス満点の味わい深い演奏が融合した稀有の超名演と高く評価したい。

録音は、これまでのHQCD盤でもかなり満足し得る音質ではあったが、今般のSACD盤はそれをはるかに凌駕する究極の高音質録音である。

アルゲリッチによる超名演をこのような究極の高音質SACDで味わうことができるのを大いに喜びたい。

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2014年12月04日


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21世紀を担う名指揮者のひとりであるシャルル・デュトワが、祖国スイスの大作曲家オネゲルの代表作を、ドイツの名門オーケストラであるバイエルン放送響と録音したアルバム。

戦争の暴力にさいなまれた人々の苦悩を描きつつ、光明ある未来を求めた5つの交響曲(国内盤では唯一の全集)に、機関車を愛したオネゲルの微笑ましい素顔が偲ばれる「パシフィック231」などを加えて、オネゲルの音楽の真髄がデュトワの鮮やかなタクトさばきによって描かれている。

「オネゲル交響曲全集」の基準として語られるべきセットと言えるところであり、デュトワとバイエルン放送響という取り合わせの妙の勝利である。

デュトワはこれらの曲を、透明なしなやかさとも言うべき若々しい流動感をもって表現する。

どの曲もきわめて純粋で、この上なく音楽的であり、ナイーヴであると同時に知的。

オネゲル独特の対位法的書法も見事に音化されており、この作曲家特有の精神性の深さが自然に表出されている。

デュトワの卓越したオーケストラ・コントロールについては、モントリオール響との実演や録音でも明らかだが、ここでも、「これしかない!」というバランス、リズム感をオーケストラから引き出していて見事なのである。

デュトワの棒に応えるバイエルン放送響も素晴らしい。

ドイツらしい堅牢さ、重厚さを基調としながらも、放送局のオーケストラとしての柔軟さや自由があり、まさに「ラテンとゲルマンの融合」であるオネゲル作品に理想の音を提供しているのである。

アンサンブルも良いが、個人技も素敵で、特に「典礼風」の第2楽章における、フルートの濃密なには、心が痺れる。

「パシフィック231」と「ラグビー」は標題音楽というより絶対音楽に近い表現で、デュトワらしく、リズミカルな演奏が秀逸で、必要以上に重たくならず実に聴きやすいと思う。

SHM−CD化によって、さらに音質の鮮度が増しており、本名演の価値を高めることに大きく貢献している。

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2014年11月25日


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情熱的なリズムや豊かな色彩感による、ファリャの出世作となった『恋は魔術師』や、卓抜な管弦楽法が十全に発揮され、カスタネットを加えて華麗な演奏効果をもたらす『三角帽子』など、近代スペインの作曲家ファリャを代表する作品を集めたディスク。

この両曲には、アンセルメの超名演があって、どうしてもそれが忘れられないが、それに次ぐ名演は、このデュトワ盤だと思う。

ともに濃厚なスペイン色あふれる作品だが、この演奏に聴くカラーは、どちらかというとフランス的性格が強いかもしれない。

しかしながら、それはたいそう洗練されたセンスで用いられているので、効果たるや抜群で、少しもマイナス材料とはなっていない。

いすれもセンス満点の演奏で、スペインの異国情緒溢れる民俗的舞踊の世界がパノラマのように展開される。

明るい陽光がキラキラと輝いているような魅力を持ったファリャの演奏である。

曲のもつラテン的な色彩感が全編にあふれており、激しく燃え立つような熱狂的なリズムと、バレエのステージを彷彿とさせるような巧妙な演出が素晴らしい。

デュトワはオケを巧妙にコントロールし、リズムにみられるシャープな感覚や、ダイナミックスの鮮やかなコントラスト、そして豊かな色彩感などを見事に生かしながら、そのバレエ的要素を、ドラマティックに、しかも聴く音楽としての条件によく結びつけていて美しい仕上がりをみせている。

ファリャの印象主義的な一面をことさら強調したような表現だが、色彩感が実に豊かで全体が美麗そのもの。

デュトワの音楽性が、ストレートに感じられる、優れた名演に数えられるだろう。

デュトワが指揮するモントリオール交響楽団に女声の独唱も加わった、多彩な音色を駆使した鮮やかで変化に富んだドラマティックな押し出しの見事な演奏が、聴く者を魅惑的なスペインの世界へと誘う。

少しも土俗的でなく、しかもリズムが躍動し、サウンドが洗練されていて、エレガントで洒落ている。

デュトワの棒の冴えに感嘆するディスクで、特に『三角帽子』での引き締まった演奏は出色のものと言えよう。

こうしたファリャの音楽も、文句なく愉しいと言えるだろう。

モントリオール交響楽団のサウンドも洗練を極め、いかにも気品が高く、これだけのレベルに鍛え上げたデュトワの類い稀な統率力にも舌を巻くしかない。

デュトワとモントリオール交響楽団との関係が、録音当時きわめて好ましいものであったことを如実に示している出来映えと言えよう。

豊かな音楽性と、節度をわきまえた品のよいサーヴィス精神とが、まさに大きく結実したような演奏内容である。

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デュトワとモントリオール交響楽団は、多彩な管弦楽法を駆使した『ローマ3部作』を完璧に再現し、壮麗な演奏を展開している。

『ローマ3部作』のような標題音楽の演奏に抜群の手腕を発揮するデュトワが、極めて色彩豊かに再現している。

極めて淡彩なエレガントこの上ない繊細さと圧倒的な迫力を併せ持つ稀有の名演で、デュトワの鋭い感性と練達の手腕は、ここでも見事に発揮されている。

例えばギラギラと壮大で迫力満点のものがお好みなら、この演奏は向かないが、そうした力技ではなく、繊細でカラフルな美しさを求めるのなら、これは恰好の1枚である。

ムーティのようにゴリゴリと盛り上げるのではなく、微妙なニュアンスを大切にした色彩の変化が魅力的だ。

ムーティよりさらに感覚的な音の喜びが感じられるし、演奏も一段ときめ細かく、また仕上がりが丁寧で、美しい。

さながらイタリアのラヴェルのような響きのする美しいレスピーギで、ムーティが油絵なら、洗練の極みを聴かせるデュトワはパステル画である。

やはりデュトワ流ではあるが、この『ローマ3部作』にはそうした響きへのこだわりが書き込まれているのも事実だ。

デュトワはオケの力を色彩的に華やかに展開するだけでなく、スコアにあるソロイスティックな要素を含めてパレットの豊かさやニュアンスの濃さ、R=コルサコフ風の併行するリズムの効果なども的確に描き出し、さらにR.シュトラウスにも匹敵するようなオーケストラルな対位的書法をも、極めて適切なバランスによって巧妙に彫琢している。

《ローマの松》の〈ジャニコロの松〉や《ローマの祭り》の〈十月祭〉、《ローマの噴水》の〈トリトーネの噴水〉などでは繊細さを際立たせるなど、いかにもデュトワならではの独壇場といった趣きであるが、他方、《ローマの松》の〈アッピア街道の松〉や、《ローマの祭り》の〈主顕祭〉のド迫力も聴き手のドキモを抜くのに十分である。

デュトワは暑苦しい喧噪や凶暴さのなかにも、涼しげで精妙な繊細さや多彩な音色を描き切っており、まさに耳の勝利である。

もとよりオケが野蛮なほど咆哮する部分の多い作品ではあるが、むしろ《ローマの噴水》に象徴されるように、静謐かつ繊細な室内楽的テクスチュアの美しさにこそ真の魅力があるように思われる。

デュトワとこの『ローマ3部作』の抜群の相性の良さを感じるが、それを見事に描出して見せたモントリオール交響楽団の合奏力も高く評価すべきだと思う。

特に、わざわざ最後にもってきている《ローマの噴水》は、実に見事な演奏で、録音もずば抜けている。

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2014年10月25日


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フランス音楽とともにロシア音楽を得意とするデュトワが音楽監督を務めていたモントリオール交響楽団を指揮、冴え渡った棒さばきで精緻にして華麗な演奏を展開している。

ストラヴィンスキーの3大バレエ音楽には、これまでも数々の名演が目白押しであるが、その演奏様式たるや実に多様である。

ゲルギエフなどに代表されるロシア風の民族的なあくの強さを全面に打ち出した演奏や、アンセルメなどに代表される洗練された美しさで聴かせる演奏、ブーレーズなどに代表される作品の持つ前衛性を全面に打ち出した演奏など、枚挙にいとまがないほどである。

そのような中で、デュトワの演奏は、間違いなくアンセルメの系列に連なるものである。

いたずらにロシア風の民族色を強調するわけでもなく、さりとて、作品の持つ前衛性を強調するわけでもない。

オーケストラをバランスよく鳴らして、実に洗練された美の世界を構築している。

もちろん、聴かせどころのツボを心得た演出の上手さにも卓抜したものがあり、表面的な美に固執するという、内容が伴わない浅薄さにもいささかも陥っていない。

モントリオール交響楽団に、これだけの雰囲気豊かな演奏をさせたデュトワのオーケストラトレーナーとしての才覚も、高く評価されるべきものと考える。

「火の鳥」はオーケストラを自在に駆使しながら、このバレエの各場面の動きを、鋭い筆致で描いた演奏で、オーケストラの音の美しさもさることながら、全体を包む劇場的な雰囲気に惹かれる。

特に「魔王カスチェイの兇悪な踊り」は立派だ。

「ペトルーシュカ」は巧みな設計で、実に精緻にこの作品を仕上げている。

特に第4場は圧巻で、ペトルーシュカがムーア人に殺されるあたりからエンディングにかけての、畳み込んでいくような面白さは、いかにもデュトワらしい。

管楽器群のずば抜けた上手さも特筆に値する。

「春の祭典」は実に淡泊な表現で、シャープに、そして色彩的にまとめあげた演奏である。

しかし、そうしたなかにも、盛り上げるべきところは力強く盛り上げており、ことに第2部の「祖先の儀式」から「いけにえの踊り」のクライマックスにかけての演出はすばらしい。

その他の録音された作品は、3大バレエ音楽などと比較すると、作品の認知度は著しく劣るが、デュトワが演奏すると、実に魅力的な作品に聴こえるのは不思議であり、こうした点にもデュトワの演出巧者ぶりが発揮されている。

各楽器が鮮明に分離して聴こえる英デッカによる超優秀録音も最高で、本盤の価値を高めるのに大きく貢献している。

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2013年05月07日


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リストの悲愴協奏曲はアルゲリッチとしても非常に珍しい曲目と言えるが、リストのピアノ協奏曲第1番とラヴェルのピアノ協奏曲はアルゲリッチの十八番であり、それこそ何度も演奏を繰り返してきた楽曲である。

本盤はその中でも最も録音が新しいものであるが、いずれも素晴らしい名演と高く評価したい。

アルゲリッチによるリストのピアノ協奏曲第1番の名演として名高いのはアバド&ロンドン交響楽団と組んで行ったスタジオ録音(1968年)であり、ラヴェルのピアノ協奏曲には、アバド&ベルリン・フィルと組んで行ったスタジオ録音(1967年)とアバド&ロンドン交響楽団(1984年)の2種の名演がある。

これ以外にもライヴ録音などがあるのかもしれないが、特に名演とされているのは以上の3つの録音である。

いずれも、指揮者がアバドということで共通していたが、今回の演奏の指揮者は、両曲ともにかつての夫君であるデュトワがつとめている。

そしてオーケストラはデュトワの手兵モントリオール交響楽団であり、加えてライヴ録音である。

前回の録音からリストのピアノ協奏曲第1番については30年、ラヴェルのピアノ協奏曲については13年も経っているが、アルゲリッチのピアニズムの基本は変わっていないように思われる。

アルゲリッチのピアノは自由奔放そのもの。

持ち前の卓越した技量を発揮しつつ、変幻自在のテンポ設定や猛烈なアッチェレランドなどを駆使して、ドラマティックの極みとも言うべきスリリングな演奏を展開している。

強靭な打鍵から繊細な抒情に至るまで、表現の幅は桁外れに広く、それでいて特にラヴェルのピアノ協奏曲において顕著であるが、同曲の演奏に必要不可欠のセンス満点の瀟洒な味わいにおいてもいささかの不足もない。

アルゲリッチを下支えするデュトワ&モントリオール交響楽団の演奏も見事であり、とりわけラヴェルのピアノ協奏曲については、フランスのオーケストラ以上にフランス風のエスプリ漂う味わい深い演奏を展開しているのが素晴らしい。

また、併録の悲愴協奏曲は、盟友であるネルソン・フレイレとの息が合ったスリリングな激しさと豊かな情感を兼ね備えた稀有の名演と高く評価したい。

録音は、前述のように1997年〜1998年のライヴ録音であり、HQCD化によっていっそう鮮明な高音質に仕上がっている。

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2012年09月30日


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ダンディが、フランスのエスプリに満ち溢れたデュトワならではの名演だ。

交響曲としては物足りないながら、優しい抒情とフランス的な洗練に満ちた麗しいこの佳曲をデュトワはティボーデとともに、まさにフランスの田舎の清冽な空気や透き通った川の流れを感じさせる美しい演奏を聴かせてくれる。

この曲特有の親しみやすい旋律を十分に歌わせつつ、決して安っぽさを感じさせず、気品を保っているというのは、まさにデュトワの棒によるものであり、さすがだと思う。

もちろんダイナミズムの点でも抜かりなく、決して能天気な演奏に陥っているわけではない。

ティボーデのピアノの合わせ方も見事で、優しくまた躍動と光に満ちている。

フランクは、デュトワとしては普通の出来だと思うが、それはあくまでも高次元でのことで、中庸の美徳を備えた名演とは言えるのではないか。

ゲルマン的な暗さ・重さよりも、ラテン的な軽さのある演奏。

濃厚な音の厚塗りという感じではなく、弦の重奏も、管楽器の吹奏もしなやかで風通しの良さを感じさせる。

かなり細かな表情づけもあるが、粘りも控え目なのでアカ抜けている。

ここで目立つのはデュトワ&モントリオール響の色彩とリズム感覚の良さ。

こんなにすっきりとカラフルで風通しの良いフランクも少ない。

誰にでも受け入れられるような(良い意味での)妥当なテンポとバランス、怒号しないオーケストラ、過不足の無いあるべき表現。

それでいて無個性と言うわけでもないので、これはレコードで聴けるデュトワ&モントリオールの成功作のひとつだろう。

この曲の重さが得意でない方には大いにお薦めしたい録音である。

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2012年01月07日


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デュトワ指揮モントリオール響が、全くグロテスクさのない優麗典雅なエレガントそのもののフランス趣味の名演を聴かせる。

透明なサウンドと緻密な合奏に支えられ、都会的で洗練された美しい響きは、本来ベルリオーズ的な演奏というべきだろう。

ベルリオーズの音楽のもつ劇的な面と、感覚的な音色の美しさを引き出した、極めてデリケートで語り口のうまい演奏である。

誇張やハッタリを避け、音楽的な発想のみで仕上げた、近代的知性に溢れた演奏なのである。

「幻想」は管弦楽の色彩美の極致ともいえる多彩な音色と艶やかさをもった演奏で、すみずみまでデリケートに表出された明晰きわまりない音楽だ。

一面では絵画的ともいえるが、極めて感覚的演奏ということもできる。

迫力とかダイナミズムには無縁だが、リズム感あふれる好演で、その緻密なテクスチュアの掘り起こしには、ただただ見事なものと感心せざるを得ない。

「イタリアのハロルド」は第1楽章から華麗で色彩豊か、ベルリオーズの作風の一面をよく表している。

ズーカーマンのヴィオラは魅力あふれる美音で、引き締まった緊張感が生まれている。

第2楽章ではヴィオラがよく音楽に溶け込み、弦楽器も誠実で端正。

第3楽章の表情も明朗そのもので、終楽章の構築的な表現とともにヴィオラと管弦楽が一体となって呼吸し、この作品の効果を最高に引き出している。

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2011年03月26日


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20世紀はパガニーニのヴァイオリン協奏曲の蘇演ラッシュであった。

第3番から第6番の計4曲が、シェリングやグリュミオーなど希代の名ヴァイオリニストたちによって蘇ったのである。

そしてとどめはこのアッカルドによる全集。

彼自らも第6番の蘇演を手がける一方、全曲カットなしの完全復刻、なおかつ各曲のカデンツァは自作もしくは手を加えたものを使用するなど、"アッカルドのパガニーニ"をアピールする。

至難の技巧的パッセージをイン・テンポでズバズバ決める痛快さ、抒情的旋律線のふるいつきたくなるような歌い回しなど、質の高い演奏で肉薄している。

"パガニーニの名盤ランキングの上位の座"こそ、誰にも譲らぬアッカルドの指定席だと言ったら、偏見のそしりを免れないだろうか。

だが実際、超絶技巧が連続すればするほど、ほとんど嬉々としてそれに向かい合う姿はまさに水を得た魚といったところ。

このような技術面が際立った曲は、つい新たに出る盤に目が向きがちだけれど、当アッカルド&デュトワ盤はすでに長い間最前線の位置を保ち続けている。

それだけ彼らの音楽性が、単なる表面上のことを超えて、洗練されたよさをもっているせいであろう。

事実、パガニーニの協奏曲は、アプローチの仕方ひとつで、かなり趣味の悪いものとなりかねない要素もはらんでおり、事実、そうしたディスクもいくつかあるのだけれど、ここに聴くアッカルドとデュトワとの共同作業は、そうした心配がまるでないといっていい。

個々の要素がていねいに、音楽性豊かに配慮されていて、演奏の出来映えとして、センスがよい。

しかも、充溢した時期にあったアッカルド(録音当時、彼は34歳頃である)なので、ヴァイオリニストとしての腕は冴えに冴え、パガニーニの協奏曲をスリリングに再現するだけの力も充分に備えている。

音色も輝かしく、よく歌い、立派な演奏だ。

指揮者デュトワがとっているスタンスも好ましい。

デュトワ指揮ロンドン・フィルが、天真爛漫なまでにさっそうとバックを務めているのも、この場合正解だ。

要所を押さえたデュトワの好サポートが強力な支えになっているのも特筆すべきだ。

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2010年10月27日


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アルゲリッチと元夫のデュトワとの共演の話題作だった。

アルゲリッチがデュトワという優れた指揮者を得て、ひらめきに満ちた演奏を展開しているのが最高。

名ピアニストであるアルゲリッチは、ショパンのピアノ協奏曲第1番とは関係浅からぬものがあり、これまでにも度々録音している。

それらにおけるアルゲリッチのピアノ演奏はいずれもナマナマしいまでの彼女の感性の冴えを再現したものばかりだった。

そのなかにあって、この1998年録音盤は、共演指揮者のデュトワ&モントリオール響の体質が強く出た内容といえよう。

その演奏は明るいトーンをもち、各表現は洗練されていて、スタイリッシュ。

重々しくなったり、暗く沈み込んでしまうような傾向がない。

オーケストラが整えてくれるそのようなセンスのよい伴奏を背に、アルゲリッチは大胆、かつデリケートなピアノを鮮やかにひききっていく。

いかにもアルゲリッチらしい生命力に溢れた表現で、燃えるように奔放な力強さとともに、青春の息吹を想わせる情感にも不足していない。

曲が秘める内面的な美しさに対しても過不足のない配慮がなされている。

ピアニストとしての彼女のセンスのよさがよく出ている出来映えといえる。

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2010年05月19日


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デュトワが40歳代初めにモントリオール響の音楽監督に就任してそろそろ10年近く、彼がオーケストラを隅々まで掌握した時代の、このコンビの特長と持ち味を典型的に伝える名盤のひとつ。

《惑星》の録音は数多いし、それぞれがかなり水準の高い演奏を聴かせているが、《惑星》に対するイメージあれこれへの模範解答のような演奏で、まるで宇宙が浄化されたような《惑星》。

パワーもあり、響きの美しさもあり、リズムの軽やかさもあり、何よりもとてもファンタスティック。

もちろんオーケストラの巧さもトップ・クラスなので、誰にでも抵抗なく受け入れられる演奏だろう。

最近はマシューズによる〈冥王星〉を加えた盤も登場したが、それはともかく、デュトワ/モントリオール響盤は、原曲によるものとしてはオーソドックスながらヴィルトゥオーゾ的な性格もみせる代表的存在と言える。

オーケストラが明快で充実したアンサンブルを聴かせるが、決してスペクタキュラーな次元にはなく適度の幻想性も具えている。

この曲は、作為的な演出を試みようとすればいかようにでもなる曲なのだが、デュトワの表現はあくまでも正攻法で、精密に楽譜を読み、決して大仰な表現に陥らず、1曲1曲を丹念にまとめている。

例えば〈金星〉〈天王星〉にしても、力まずに各曲の性格をダイナミックに描き上げているし、抒情的で詩味にあふれた〈土星〉〈海王星〉などでは、細部まで神経の行き届いたキメの細かい演出をしている。

つまるところ、各曲ともそれぞれの標題を一切考慮することなく、スコアそのものを隅々まで磨き上げるこのコンビのスタイルに徹した演奏なのだが、それがむしろ《惑星》の音楽が持つイメージ喚起力を最大限に引き出している。

また、このオケの持つ色彩的な音色の美しさがあますところなく捉えられているのも大きな魅力だ。

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2010年05月07日


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デュトワは「悲愴」では音楽を感覚的に磨き上げることに専念しており、決して粘ることがなく、重苦しくもならず、むしろ色彩的な美感を湛えてすべてが洗練されている。

もともとロシア=ソ連音楽が得意な人だけに、非常に明快な演奏で鮮やかに仕上げている。

本来かなり深刻な状況で生まれた苦心の作であるにもかかわらず、交響曲におけるデュトワの解釈は本質的に陽性で、深刻ぶることがない。

これが作品の抒情的側面を強調する結果になり、力んだところのない自然な流れを作り出すのにプラスに働いている。

艶やかで軽い弦の響き、木管の多彩な音色と金管の輝きが、明るく華麗な音彩を作り出している。

アンサンブルも滅法うまい演奏で、スコアが隅々まで精緻に表現され、音楽の流れも自然。

とにかく美しく、耳に快く、なめらかでやさしい音楽だ。

終楽章は終始美しく鳴り、機能的にも間然するところがなく、音楽が力強く雄渾で、感傷とはほど遠い。

「1812年」も標題的なプロットを強調するのではなく、交響的で端麗な演奏が作られている。

華麗な音彩を駆使した明快な表現で、デュトワは一分の隙もない構成力と鮮麗な歌謡性をもって曲をまとめている。

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2010年04月28日


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サン=サーンスのピアノ協奏曲は以前はコンサートでかなり頻繁に取り上げられていた記憶があるが、このところ、お目にかかる回数がめっきり減ってしまった。

協奏曲にも流行廃りの波がはっきりあるらしい。

いまや、現役のディスクも新録音も少ないが、サン=サーンスのピアノ協奏曲は、フランス近代音楽のレパートリーのなかにきちんと残しておきたいもの。

ここで紹介するロジェの演奏は、約30年前の録音だが、サン=サーンスの協奏曲のいわば定番的な存在。

パスカル・ロジェは、1951年生まれのピアニストで、フランスものを弾かせたら、抜群のうまさをもっている。

ここでも、超絶的な技巧に支えられて、多彩な表情で弾きあげていて、素晴らしい。

ロジェは少しばかりワリを喰っている感じがあるピアニストだ。

野球選手にたとえるなら、ロジェはコンスタントに高打率を残し、守備も堅実だが、派手に大ホームランをかっ飛ばしたり、美技で大向こうをうならせるタイプではない。

実力に比し、その存在が地味になりがちである。

そうしたロジェの好ましい持ち味は、たとえばここに聴くサン=サーンスの音楽といった、ある種ヴァーサタイルな視野を必要とするような場合には最大限の効果を発揮する。

この協奏曲は無闇と巨匠風に弾いたり、通俗的になってはダメ。きちんとした音楽性を必要としている。

ロジェはその点をよくわきまえているといえよう。

サン=サーンスのピアノ協奏曲は、さっぱりと弾かれてしまうことが多いが、このロジェの演奏にはコクがあり、心の裏付けを伴ったセンスの良さが最高だ。

タッチも腰が強くて、手応え満点である。

デュトワの指揮も敏感を極め、第4番の名演は彼のセンスの良さと絶妙な表現によるサポートに助けられたものだ。

全曲を通じてのカンタービレの美しさ、情熱、ニュアンスの妙など、例をあげればきりがない。

軽やかなタッチと色彩感がサン=サーンスのピアノ書法を浮き立たせている。

第5番ヘ長調《エジプト風》に見られる異国情緒豊かな表現も魅力的である。

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2010年04月24日


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豊かなキャリアを重ねた後、モントリオール交響楽団という意にかなった手兵を得たデュトワは、そこで根底からその機能を育て磨きあげ、"フランスの楽団よりもフランス的"と言われるようなオーケストラを手中にした。

この録音がなされた時点でも、すでに彼らは、音色、リリシズム、リズム感などのすべてを相互に向上させ、演奏と音楽との双方に洗練の度を加え、爽やかさも増して、それらの特質をすべて生かし得ている。

デュトワの表現はどこまでも上品で、エレガントなところが素晴らしい。

クリュイタンス盤と似た、おっとりとした上品な演奏で、デュトワは繊細な表情をつけながら、各曲を丹念に練り上げ、生き生きと描出しており、特に抒情的なナンバーの美しさは、筆舌につくし難いものがある。

サウンドも洗練されていて、モントリオール響のフランス的持ち味が、フルに発揮された例と言っていいだろう。

ことに管楽器の名人芸には舌を巻いてしまう。

「アルルの女」は遅めのテンポで入念に練り上げている。

軽快なメヌエットやロマンティックな気分あふれるアダージェット、間奏曲中間部の牧歌的な旋律の歌わせ方や、ファランドールの熱気あふれる表現など、まさにプロヴァンスの雰囲気だ。

「カルメン」組曲も極上の出来で、デュトワの演出巧者な表現の光る演奏である。

前奏曲での華麗さと、運命のテーマの暗さとををくっきりと対比させたデュトワの語り口のうまさには息をのむ。

どの曲も、曲の性格を的確につかんだ表情豊かなもので、デュトワの実力がいかんなく発揮された名演である。

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2009年10月15日


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かつてはラヴェルのスペシャリストとして注目を集めたデュトワは、確かに無機的な要素を含んだ近代の作品などに独特の卓越した手腕を発揮する指揮者であるが、ザッハリヒな一面をも含んだ彼のそうした持ち味は、対極にあるロマンティックな作品にも、彼ならではの価値ある成果を見せてくれるケースも少なくない。

そしてこのバレエ音楽《白鳥の湖》は、その代表的な一例と考えてよい演奏である。

デュトワは、このバレエ音楽のロマンやファンタジーに溺れることなく、厳しくコントロールされた視点をもって作品に臨み、楽譜に秘められた作品の絶対音楽としての純粋な美しさに目を向け、誇張や個人的な思い入れを排して、それをくっきりと描出した演奏を展開している。

この種のロマンティックな作品は、演奏者によって演出が過剰になり、それが演奏を下品なものにしてしまう場合も多い。

しかし、個人的な感情の表出を抑え、禁欲的といえる姿勢で作品を再現しているデュトワは、それによってこの名作の無垢な美しさを引き出しているといってよいだろう。

この演奏は、見方によっては常識的で差し障りのない内容であり、いわゆる個性や特徴は希薄である。

しかし、デュトワの醒めた情熱は、ひと昔前の名盤を生んだアンセルメがそうであったように、結果的に歪みのない作品の美しさを浮き彫りにすることになったのであった。

私たちは、ここでデュトワの美学の意味を認識するべきである。

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2009年09月08日


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ボレットのピアノは、デュトワ指揮モントリオール響という洗練を極めたオーケストラをバックに、余裕しゃくしゃくの、スケールの大きな名人芸を堪能させてくれ、聴く者を魅了して止まない。

いわゆるグランド・マナーのスタイルだが、コントロールもしっかりしていて、スケールの大きな表現力で迫る。

両曲ともボレットの真骨頂を示した名演で、チャイコフスキーは壮大さを前面に押し出した迫力満点の弾きぶりだ。

いわゆる19世紀からのヴィルトゥオーゾ風の演奏で、初演を果たしたビューローやルビンシテインもかくやと思わせる堂々たる名演といえよう。

タッチは美しく磨き抜かれ、クリスタルのように透明で、そして重量感のある技巧を駆使して、華やかに盛り上げている。

旋律の歌わせ方も実にロマンティックで、モントリオール響の洗練されたサウンドと良く合った、都会的な洒落た演奏でもある。

ラフマニノフはさらに素晴らしく、第1楽章冒頭の和音の色のあるハーモニーで弾き出すところから魅力的だが、少しも力んでいないのに楽器が鳴り切り、フォルティッシモのアクセントも鋭い。

デュトワの指揮は、堂々たる威容にゆれるようなカンタービレのチャイコフスキー、表情豊かに主題を歌わせるラフマニノフと最高だ。

録音も素晴らしく、ボレットの実力を永遠に伝える名演といえよう。

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2009年08月30日


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ショルティ指揮シカゴ響と対照的なのがデュトワ指揮モントリオール響で、デュトワは「管弦楽のための協奏曲」から民俗臭を抜き取り、実に洗練された都会的な感覚で、透明なサウンドの音楽に仕上げている。

「オケ・コン」は木管、金管、打楽器のプレイヤーたちの腕が達者でないと、どうにもサマにならない演奏になる。

しかし、この演奏にはそうした心配は少しもない。デュトワの綿密で、しかも鋭い棒が、楽員たちの実力を充分に発揮させているからだ。

第4楽章など、緩急の対比をくっきりとつけながらハンガリー的熱狂を見事に表出しているし、第5楽章も目の覚めるようなアンサンブルでたたみこんでいく。

これほどエレガントなバルトークは、そんじょそこらにあるものではない。

しなやかに各フレーズは歌われ、協奏的な名人芸もやり過ぎることなく、あくまで上品に典雅にソロを聴かせる。

「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」でもデュトワは極めて洗練された表現で、美感に溢れた都会的なアンサンブルに特色がある。

デュトワの卓抜な演出の光る演奏で、第1楽章の、あのミステリアスで不安定な表情づけからして、ひきつけられるし、熱っぽくエネルギッシュな第2楽章や、打楽器とチェレスタの妙技の光る第3楽章など、実に素晴らしい。

いわゆる民族的な雰囲気に寄り掛からぬ、純音楽的な要素だけで、これ程の名演を達成したデュトワの実力は本当に凄い。

モダン・ミュージック嫌いは、ぜひこれに一度耳を傾けて欲しい。

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2009年08月24日


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デュトワ指揮モントリオール響は、クリュイタンスと同じ路線を行く、きわめてエレガントで、透明度の高い美しい演奏で、フォーレの魅力がストレートに表現されている。

このコンビならではの洗練された色彩と透明な響きが大変に美しく、フォーレの音楽のひそやかな美しさをきわめてデリケートに掬いあげている。

「レクイエム」は全体にバランスのよくとれた柔らかな響きと、表情をあらわにすることのない旋律の抑制した扱いによって、内的な美しさを示している。

そのような表現から、死者への敬虔な祈りがひしひしと伝わってくる。

デュトワは、この作品の宗教曲としての美しさ、崇高さをあくまで描出しようとしており、そうした彼の意図に、オーケストラ、合唱団、独唱陣ともに万全に応えている。

この曲の清澄で、優美な特色を、控え目な表現のなかに見事にとらえた名演である。

モントリオール合唱団は静的な表現にかかわらず、弛緩することなく深々とした表現で美しく歌い上げている。

管弦楽と合唱のための「パヴァーヌ」もフォーレそのものを感じさせる優雅な演奏で、清冽な詩情をたたえた音楽を作り上げているところに、好感がもてる。

「ペレアスとメリザンド」でもデュトワは、オーケストラから、フォーレの音楽にふさわしい、まろやかな響きを引き出しており、また、作品の悲劇的な性格を表出したその語り口のうまさも抜群だ。

しなやかな音楽の流れの上に、各曲の性格を鋭敏な感覚でしっとりと描きわけて、美しく印象的である。

どのパリのオーケストラよりもフランス的といわれるモントリオール響だけに、この緻密で敬虔な表現には、ただ恐れ入るのみであろう。

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2009年06月19日


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名指揮者アンセルメのように、ラテン的感性でロシア音楽を仕上げた演奏である。

デュトワはロシア音楽を泥臭く演奏するのではなく、全体に大変さわやかにテキパキと、しかも作曲者の色彩的なオーケストレーションを巧みに再現しており、その上にロシア的情感をうまく味付けしている。

洗練されたアンサンブルと軽快な表現が魅力的だ。

「1812年」ではシンセサイザーが巧妙に用いられ、いかにも現代的。

「スラヴ行進曲」は、いくぶん力で押しまくった演奏だが、メリハリをきちんとつけた、劇的な演奏を行っている。

「はげ山の一夜」は、デュトワの巧妙な演出が素晴らしく、ロシア的情感を、かなり色濃く表出しながら、スケールの大きな演奏を行っている。ただし、もうひとつ泥臭さといったものが欲しかった。

「展覧会の絵」は、ショルティと対照的な演奏で、極めて淡彩なサウンドと軽い感じのタッチは、ショルティが油絵なら、このデュトワはパステル画の趣である。

エレガントというのか洒落たというのか、ラテン的な洗練味を極めた演奏で、野蛮さの全くない、美麗この上ない名演といえる。

モントリオール響の管楽器のソロは、フランス風の洗練された美しさを聴かせ、全体に高雅で気品のある演奏に終始している。

各曲の表情はほどよく整理され、重苦しくなることなく、スリムなプロポーションで、それが魅力の〈展覧会の絵〉の演奏である。

多様に変化するリズムも、デュトワならではの抜群の感覚で処理していて、あ然とするほど巧妙な棒さばきだ。

ことに「古い城」と「キエフの大きな門」は見事である。

過度な緻密さや瞬発力を避け、あくまでも都会志向というよりは、ムソルグスキー寄りであるよりも、ラヴェル寄りの解釈と解した方が良さそうだ。

洗練された明るい響きが聴け、この編曲がラヴェルの手によってなされたという事実を改めて気づかせてくれるような演奏内容といえよう。

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2009年06月01日


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ロジェの演奏はあくまでもフランス趣味で、どこまでもエレガントで都会的、洗練の極を示した美しいものである。

ロジェは、落ち着いた表情で弾きすすめながらも、フランス人ならではの、詩情豊かで、センスのよい表現を行っており、強くひきつけられる。

全体に軽いタッチで、ロジェはラヴェルの感覚的な洗練性を描き上げる。

ピアノ協奏曲はこれぞラヴェルと言いたい美しさだ。

ロジェの抑制の美学はこの曲にぴったりだが、それだけに終わらず、洒落たデリカシーや粋なリズムが恍惚の一時を約束してくれる。

技巧の冴えと情熱では、アルゲリッチに一歩を譲るが、洒落たエレガンスにおいては、むしろロジェの方が上といえよう。

特に第1楽章第2主題や、第2楽章の深沈とした美しさは特筆に値すると思う。

左手のためのピアノ協奏曲も小味なはかなさが詩情を呼び、まことに品がよい。

この曲のジャズ的な要素や、ラヴェル独特の情感といったものを、ものの見事に表現した演奏で、ピアノの響きの美しさも秀逸だ。

デュトワの指揮はさらに見事で、そのチャーミングなパリの哀歓の表出は、現在彼以外の指揮者では成し得ないだろう。雰囲気のよい音楽をつくりあげていて素晴らしい。

またデュトワ指揮のモントリオール響が、実に美しい管のソロを聴かせ、ラヴェルのオーケストラ・パートの魅力を改めて示している。

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2008年11月09日


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下手にアプローチすると、いかにも力づくで、悪趣味な演奏となりやすいこれらの交響曲なのであるが、モントリオール響を指揮したデュトワ盤で聴くことのできる演奏は、もっと洗練された、上品な性格だ。

デュトワの演奏はパリ時代のプロコフィエフを想わせるようで、ソノリティが相対的に明るい美しさに包まれている。

この交響曲とバレエ「シンデレラ」との関係を強調したアプローチは新鮮である。

おどけた気分とプロコフィエフ独特の執拗さとを軽妙に扱った第5番のスケルツォ楽章など巧いものだ。

磨きあげられた明るい音色で、各表情がきりりと引き締まって、整然と描き上げられている。

プロコフィエフの音楽におけるモダニズムの側面を、少しの無理もなく開陳させたような演奏といえよう。

この演奏を聴くと、プロコフィエフの音楽から優雅と洗練を備えたラテン的感性が伝わってくる。

第1番などまさにその典型で、第1楽章のやや遅めのテンポをとったリズムの躍動感の中には、瑞々しい美感を発見させる。

あとの3つの楽章を含めて木管の色彩的魅力はたとえようもなく、音楽が豊麗にふくらみをもつ。

第5番も明るいソノリティをもって旋律をのびやかに歌わせた演奏だ。

第5番に対する、これまでの既成観念を見事にくつがえしてくれた快演というべきか。

デュトワとモントリオール響がいかに好ましい関係にあったかを、改めて気づかせてくれる好内容である。

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2008年09月27日


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デュトワとモントリオール響は、現在本場のフランスでも失われてしまった本格的なフランス風の演奏を、遠く離れたカナダのケベック州に甦らせたのである。

かつてのクリュイタンスの録音にも負けない高雅なエスプリとしっかりとしたデッサンは、ほぼ理想に近いラヴェルへのアプローチといえる。

特に、全体のメロウな響きの中に明晰なソロ・パッセージが浮かび上がるところなど、かつてのモントゥーの解釈に最も近いだろう。

いずれも極めて質が高く、ラヴェル固有の透明で冷たい輝きをもった音色と、華麗かつ色彩的なオーケストレーションをあますところなく表出している。

特に「ダフニスとクロエ」では、「パントマイム」から音楽を次第に高潮させ、熱狂的な「バッカナール」でクライマックスを築くあたりは、すこぶる感動的だ。

「マ・メール・ロワ」はメルヘンの世界を精緻に描き上げた佳演で、ことに「一寸法師」や「パゴタの女王レドロネット」など、幻想的で詩情豊かな表現にはほれぼれとしてしまう。

その他の曲もラヴェルの音楽固有の色彩的でしかも黒光りする音色の美しさを余すところなく表出した名演奏。

これは1980年代にもこれだけのラヴェル演奏があったのだという、21世紀への強力なメッセージであり、ラヴェルの音楽を愛好する人たちにとって垂涎のディスクといえよう。

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2008年04月06日


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賭博に明け暮れ、無一文になったパガニーニは、ある商人からヴァイオリンを借りて演奏会の舞台に立った。

コンサートは大成功、熱狂した聴衆を見て商人は言った。
「どうぞ、このガルネリをあなたのものとして、いつまでもお使いください。ただし、あなた以外の誰の手にも、この楽器を渡さないと約束してください」と。

パガニーニは終生この楽器を愛した。彼の死後人手に渡ることになかったこの楽器が1958年《第2のパガニーニ》の手に渡った。パガニーニ国際コンクールで第1位に入賞し、その栄誉をたたえられた、アッカルドが手にしたのである。

この演奏はそうした彼の代表的な名演のひとつで、《魔神》パガニーニの音を現代に伝える意味でも貴重だ。

パガニーニの音楽の魅力を満喫させられる。美音家のアッカルドが魅惑的なヴィヴラート、節回し、ポルタメントといった高度な技巧が鮮やかに駆使され、まさに目の覚めるような名人芸だ。

アッカルドのヴァイオリンにはしたたるような官能美と愉悦感があり、小気味よいテクニックを用いながらも、いつも心の裏付けを伴って曲想を幅広く描いてゆく。

そして新鮮な感覚で生み出される、その華やかな美音は、とてもこの世のものとは思えない輝きを持っている。

胸のすくような冴えた技巧と、イタリア人らしい旋律の歌わせ方が聴きもので、唖然とするほど鮮やかに弾きあげている。

第1番の第1楽章のソロを聴いただけでも、この人がパガニーニを演奏するために生まれてきたようなヴァイオリニストであることが、よくわかるであろう。

特に第2番は全体に若さがあふれ、気迫のこもった見事な演奏だ。

デュトワの指揮は雰囲気満点で、充実感も立派だ。

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2008年02月07日


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デュトワの「オルガン付き」は緻密な設計が素晴らしい。

性格的な表現や推移も見事で、デュトワは率直に感興を表明しており、音楽が知的に整いながらも決して冷たくなることがない。

管弦のバランス設定も極めて精緻で、巧妙だ。

モントリオール響のフランス的な感覚がよく出た演奏で、サン=サーンスの音楽のもつ色彩的な特色を打ち出した表現である。

デュトワ指揮モントリオール響は、「どのオーケストラよりもフランス的」と評されるように、透明なサウンドと精緻なアンサンブルは素晴らしく、気品の高い典雅な解釈で、あくまでこの曲がフランスの音楽であることを実感させる。

ことに素晴らしいのは木管楽器の音色で、そのデリケートな表情とまろやかな響きがオルガンと調和して、ビロードのような艶と肌ざわりをもったトーン・カラーをつくりあげている。

これほどかぐわしい気分に満ちたサン=サーンスというのも、珍しい。

サン=サーンスの音楽的本質をこれほど的確に理解した演奏は滅多に聴けるものではない。

「死と舞踏」も要所をしっかりと押さえ聴かせ所を心得た好演。

「動物の謝肉祭」は作品の多様性を明快・率直に表出し、そのまま伝えている。

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2008年01月05日


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デュトワはアンセルメの後継者である。

ともにフランス系のスイス人であるが、ドビュッシーやラヴェルの演奏では絶対に他の追随を許さない。

「映像」は第2曲が息をのむような優れた演奏だ。

まばゆいばかりの色彩美と躍動的なリズムが見事で、乾いた感じのカスタネットもスペイン的情感を盛り上げ、最後の締めの部分などいかにもデュトワらしい演出だ。

「夜想曲」も密度の濃い考えぬかれた表現で、「雲」では木管がラテン的な響きで鳴り、「祭り」も活気に満ち、遠近感をうまく表出したトランペットの扱いなど、さすがに演出巧者のデュトワだけのことはある。

「海」は色彩的でデリケートな音づくりと、巧妙をきわめた演出に魅了される。

「海の夜明けから真昼まで」の夜明けの情景描写のうまさ、「風と海の対話」の絶妙な演出、ここでのトランペットはまさしくラテン的な響きだ。

「牧神の午後」は全体にゆったりとしたテンポで、冒頭のフルートや中間部の旋律の歌わせ方など、思わずうっとりさせられてしまう。

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